専門医コラム

2016/07/12

白内障手術後の合併症

近年では白内障手術は大多数の患者さんにとって、日帰りで10分足らずの短時間で安全に視力回復可能な手術となりました。

しかし、手術である以上、少ないながらも合併症の可能性は必ず存在します。

今回は、白内障術後にどのような問題が起こる可能性があるかお伝えしたいと思います。

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白内障手術後の合併症

白内障術後に考えられる合併症として次のようなものがあります。

術後早期

手術の炎症に起因する角膜浮腫、虹彩炎、眼圧上昇など、軽微なものであれば1週間程度で改善します。

水晶体嚢が弱く、眼内レンズの固定が十分でない場合は眼内レンズ偏位することがあります。この場合、必要があれば眼内レンズの整復を行います。

重篤な合併症としては細菌感染による眼内炎があります(医学研究報告では1/5,000件程の発症確率)。術後良好であったにも関わらず、急激に視力低下を生じる場合があり、適切な処置を怠れば失明に至る可能性もあります。患者さんに術後の自己管理を注意頂く必要があるのはこの合併症を起こさないためです。

眼内レンズの度数誤差や角膜乱視の問題で裸眼視力が期待に達しない場合もあり、こちらは次回のコラムで詳しく述べたいと思います。

2週間から1か月以降

嚢胞様黄斑浮腫は視力に重要な網膜の黄斑部に一時的に浮腫が生じるものです。2週間から1か月、それ以降に発症することもあります。自然に治ることもありますが、緑内障点眼薬(プロスタグランジン関連薬)の点眼による副作用、糖尿病網膜症、網膜血管の閉塞などが原因の場合は適切な治療を受けないと治らないことがあります。この予防目的で術後の点眼薬を通常数ヶ月間継続していただきます。

1か月〜数年

最も多いのは、眼内レンズを挿入した水晶体嚢の後ろ(後嚢)が手術後に濁ってくる後発白内障といわれるものです(以下の図)。視力が低下した場合は、YAGレーザーを用いることにより外来で殆ど痛みもなく数分で治療できます。そのほかに稀ですが網膜剥離、硝子体出血、眼内レンズ脱臼(落下)など、視力障害を生じる合併症が起こることもあります。

こうした合併症は、それぞれ見逃さずに適切な治療を行えば後遺症も残さず対応可能です。

後発白内障 参天編集

(参天製薬HPより転記)

平均寿命が延長し高齢者が現役として活躍することの多い現代社会で、白内障による視力障害はさまざまなトラブルの原因になります。超高齢化が進む日本において、白内障は目の病気の中で最も多いものの一つとなりました。白内障手術は高度な医療技術と手術に携わる医療関係者の努力によって年々進歩しており、安全性が格段に高まったばかりでなく、早期の視力回復・社会復帰が可能となりました。

現在では車の運転が生活に欠かせないシニアの方が増えており、目のかすみや視力が落ちたと感じる方は、お気軽に当院へご相談ください。

尚、白内障手術が認知症の予防、改善に繋がることは医学研究でも様々な報告がされています。

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