専門医コラム

眼の中に入る光の成分には、低次収差(近視・遠視・乱視の成分)と指紋と同じようにすべての方で異なる高次収差があります。

少し難しい話になりますが、高次収差とは光が目の表面（角膜）から目の中に入り、水晶体を通過して網膜に届くまで角膜の形状によって微細にゆがんでしまうことです。

メガネやコンタクトレンズで低次収差を矯正することはできますが、高次収差を矯正することはできません。

同じ"視力"でも人によって"見え方"が異なるのは高次収差の違いのためです。

高次収差が少ない方はクリアに見え高次収差が大きい方は判別ができますがすっきり見えません。

この高次収差を矯正することができれば、患者さんにとって最も快適な"見え方"になるのです。高次収差を個別に細かく補正する技術がアイデザイン・テクノロジーです。

イントラレーシックの場合、近視・遠視・乱視の度数によってレーザーの照射量は変わりますが、一定のパターンで照射します。その結果、術後の見え方はメガネやコンタクトレンズと同じように、低次収差のみの矯正となります。

それに対してプレミアム・アイデザイン・レーシックの場合は高次収差を解析してレーザー照射を行うプログラムが組み込まれているので、同じ視力でも高次収差が少なく、イントラレーシックより"見え方の質"が向上します。

高次収差を測定するために、天体望遠鏡の開発技術である” Wavefront テクノロジー” を応用した技術、WaveFront システムが iDesignR: に内蔵されています。

この iDesign advanced WaveFront システムは、従来の５倍、最大1257ヶ所もの測定ポイントを直径7mmの瞳孔上に設置し、低次収差と高次収差を測定します。

具体的には上の写真のように、同じ「視力 1.2」であっても、”見え方の質” に差が出ます。同じものが最も鮮明に見える、とイメージしてもらうと良いかと思います。特に夜間、従来のレーシックやメガネ、コンタクトレンズでの見え方の質に差が出ます。

米国の臨床試験においても、プレミアム・アイデザイン・レーシックは安全で有効な視力矯正治療であると確認されています。

プレミアム・アイデザイン・レーシックは近視・遠視・乱視以外の細かな歪みに合わせて角膜をエキシマレーザーで削るので、イントラレーシックに比べるとレーザーの照射量が増える場合があります。

その場合、近視の強さや角膜の厚さによってはプレミアム・アイデザイン・レーシックが受けられない場合があります。このような場合は、安全性を重視して他の種類のレーシックか眼内コンタクトレンズをご案内する場合があります。

免許の更新や書き換え

スポーツ選手やパイロットや宇宙飛行士でなく一般の人でもレーシック手術を受ける事が当たり前で簡単になってきました。

レーシックを受けて視力が回復したら、免許証の「眼鏡」条件は外してもらうことができます。

免許の更新時期にレーシックを受けて視力が回復したと申請してもいいのですが、更新前でも所轄の警察や免許センターで視力試験を受けて書き換えてもらうことも可能ですので、ご希望者は所轄の警察や免許センターへお尋ねください。

他のレーシックとの比較

以下、ご紹介しますので是非ご覧ください。

Zレーシックとプレミアム・アイデザイン・レーシックの違い

リレックスとの違い