専門医コラム
2015/09/13
わずか10分!”先進医療”白内障手術 近視、遠視、老眼が一度に治る!
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白内障の治療に使われる眼内レンズには、標準的な治療法として普及している ”単焦点眼内レンズ” と、それを改良した ”多焦点眼内レンズ” があります。単焦点眼内レンズは遠方か近方のどちらか1点にのみ焦点が合うというもの。遠方に焦点を合わせると、老眼でなかった人でも術後には老眼鏡が必要となります。
ですから若い方の近視目的の治療に単焦点眼内レンズは向きません。
一方、多焦点眼内レンズでは、遠方と近方の両方に焦点を合わせることが可能なので若い人にはお勧めです。(中略)
参考までに40歳以降で老眼の進行が問題となっている場合にも、この多焦点眼内レンズが良い治療は良い結果に繋がっています。
(出典 小栗章弘著 子ども視力回復トレーニング P168 より抜粋)
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すなわち、多焦点眼内レンズによる白内障治療を受けることで、結果的に近視も老眼も治ってしまうのです。若い人が糖尿病などによって白内障になった場合、それまではどの距離もピントを合わせて見ることができたのに、単焦点眼内レンズ手術後は老眼になってしまい、急に不便な生活を強いられてしまいます。高齢者はもともと老眼だったとしても、ゴルフでボールは見えるけどスコアカードが読めないとか、タクシー運転手さんが運転には支障がないけど領収書が読めないなど困った状況は多いものです。そんな、クオリティ・オブ・ライフ(QOL=生活の質)の改善に貢献するのが多焦点眼内レンズなのです。
誰でも即適応となる治療ではありませんが、様々な原因で白内障が若いうちに進行している方には、レーシック等の手術より水晶体手術、特に多焦点眼内レンズ手術をお勧めする場合もあります。
しかし費用が•••、とご心配の方には、実質無料で遠近両用眼内レンズ治療を受けられる場合がある事をお伝えします。
民間の医療保険の中には、「先進医療」にかかる費用をカバーする特約やプランを設けている保険があります。多焦点眼内レンズの先進医療費(自費負担)の全額が給付対象となり先進医療を受けることができることが多いのです。
現在、医療保険に加入されている場合は、保険会社へ「先進医療」が保障の対象か否か、予めご確認ください。契約プランや加入時期によっても、保障内容が異なります。
なお、通常、先進医療を受ける直前に加入するということはできません。
尚、7月2日のコラム
”目から鱗、な保険の話 45歳以降のかた必聴!!(ラジオ配信あり)”
ではこの先進医療保険について詳しく述べていますので是非ご視聴下さい。(先進医療保険を2本以上入られている方は、それぞれの保険から保険金が支払われる場合があるため、御加入の保険担当者へ是非一度お尋ねください)。