専門医コラム
2016/10/07
「激安アキュビュ-モイスト! 実質1kg215円つや姫・蟹しゃぶ実質3222円」・・・
これは大手家電メーカーのネット通販サイトに出ていたキャッチコピーです。
安売り食品と同じ扱いとなっていました・・・。
コンタクトレンズ = 高度医療機器
食品の安売りを非難するつもりではありませんが、扱いによっては目に視力低下などの後遺傷害を残しかねないため「高度医療機器」として認定されるコンタクトレンズが、スーパーの安売り扱い・・・。
それだけリスクが高い、と厚生労働省が認めているのです。
コンタクトレンズ・ユーザーとしては、この広告を見るとコンタクトレンズの「危険性」など思いも及ばないのではないでしょうか。
こうした「安売り広告」は極端としても、テレビや雑誌広告の宣伝を見ると、ほとんどのユーザーは、「コンタクトはお手軽で “危なくない” メガネ代わりのおしゃれ品」と捉えてしまうことでしょう。それこそが売り手側の目的で、お手軽に買えるイメージを広めて薄利多売を狙っているのですから。
参考までに、このサイトに掲載されていた文面をそのまま以下に掲載します。
- 「ジョンソン&ジョンソン
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安全性については関与しませんので自己責任でどうぞ、と言わんばかりの「安売り広告」ですね。
コンタクトレンズの未来に不安を抱いている眼科医は私だけではないようで、日本眼科学会は某大手コンタクトレンズメーカーの倫理に反したネット販売をめぐって長らく対立が続いてもいます。
コンタクトレンズはリスクのある、『高度医療機器』です。目に異物を付けて生活する野生動物はいないのですから、コンタクトは危険性が高いことは当然なのです。
そのためには、必ず眼科専門医の中でも特にコンタクトレンズに精通した医師の定期検診(私は毎日使う方は少なくとも一年に一度は検診をお勧めしています)を受けてしっかりした自己管理を行ってください! (→ コンタクトレンズ外来)