専門医コラム

2015/11/30

アレルギー性鼻炎の点鼻薬、目の症状も軽く

最近は花粉症の時期だけではなく、年中、何らかのアレルギー症状を起こしている『通年性アレルギー』の方が増えています

 

アレルギーは目や鼻などの局所の症状と思われ勝ちですが、血液の免役の異常が、ある部位に症状を引き起こしているのです。本来は全身的に症状は起きているのですが、特に自覚症状が強く出る代表が目や鼻です。

点鼻薬をするとアレルギー鼻炎で起こる目の症状にも効果が!

Ratner P et al.Efficacy of daily intranasal fluticasone propionate on ocular symptoms associated with seasonal allergic rhinitis.Ann Allergy Asthma Immunol. 2015;114:141-7.

 

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25624132

 

米国テキサス州の研究グループの、米国アレルギー・ぜんそく・免疫学会(ACAAI)の紀要2015年2月号での報告です。

 

アレルギー性鼻炎では目にも症状が出ていることが多いのです。例えば、かゆみ、灼熱感、涙、充血などです。

 

アルルギー性鼻炎は、鼻汁、かゆみ、くしゃみ、充血を特徴とする鼻粘膜の炎症です。しかし、鼻だけが悪くなっているのではなく、炎症を生じた血液が全身を巡って、一番症状が強く出るのがある方では 『鼻』 となっているのです。当然、目の症状も併発しやすいのです。

アレルギー性鼻炎では、多くの耳鼻科ではステロイドの点鼻薬で症状緩和の治療しています(対症療法)。

 

研究グループは、複数の医療機関において、アレルギー性鼻炎があって目の症状も伴っている人に対して、1日200μgのステロイドの一つ、フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻薬またはニセ薬による点鼻薬を14日間投与してその治療効果を比較しました。

鼻を治すと目も治る

結果として、点鼻薬がアレルギー性鼻炎に伴う目の症状を軽減するのに効果があると確認できました。

目の症状があるときに、直接目を点眼薬等で治療は行いますが、その治療効果を高める為には鼻も同時に治療することが有効なのです。

 

当院ではアレルギー性結膜炎の方に、鼻炎も一緒に治療することをお勧めするのはこうした理由からです。

アレルギー体質の原因治療

こうした対応で、その時のかゆみやくしゃみなどの『症状改善』は出来ても、薬を止めると必ず再発します。

 

アレルギー体質になった原因を治していないからです

 

薬で症状を抑えるだけではなく、アレルギー症状を再発させないための原因治療を当院では行っています。ご希望の方は当院のアレルギー科で対応致しますので、是非ご相談下さい。

 

いずれにしても、免疫力を高めて身体の自浄作用能力を高めるとアレルギー症状は軽く済みますので、アレルギー症状が強い方は生活習慣の見直しをお勧めします。身体の基本成分である水、学校給食や病院食でも良く出される牛乳の問題等、過去のコラムもご参照ください!

 

⇒ その水、大丈夫?   それでも牛乳飲みますか?

//////////////////////////////////////////////////

 

おぐりクリニック ホーム (滋賀、長浜イオン西隣)

ページのトップへ