専門医コラム

2017/12/05

白内障治療に点眼薬や内服薬の効果は?

白内障の治療 〜 最初は老眼として始まる

白内障の初期段階では老眼と言う形で症状が出ます

『視力低下』という自覚は少なく、「老眼=白内障」ですよ、とお伝えすると多くの方は驚かれます・・・。

進行するにつれて、目がかすむ、ぼやけて見えにくい、ものが二重三重にだぶって見える、光がまぶしく感じるなどの症状が現れます。晴れた日の屋外がとてもまぶしく感じたり、車の対向車のライトがまぶしく感じたりします。

また、遠くが見えにくく感じるために、近視が進んだように感じる場合もあります。実際、水晶体が固くなり、厚みを増すと、近視が進行するため眼科を受診される場合もあります。この水晶体が固くなり、厚みの調節がうまくできなくなった状態が「老眼」なのです。

目の構造はよくカメラのしくみに例えられますが、水晶体はカメラでいえばレンズの役割をしている部分です。カメラもレンズにくもりや汚れがあると、光が反射してぼやけて見えますが、目も同様に水晶体の濁りによって光が散乱して、ものがかすんで見えたり、ぼやけたり、まぶしく感じてしまうのです。

また、進行すると瞳を覗くと中心の黒い部分が白っぽく見えます。

もやがかかったようにモノがかすんで見える。光の強い屋外や明るい所ではまぶしくて見えにくい。ぼやけて二重三重に見える。のような症状がでてきたら白内障かもしれません。

一般的白内障の治療

生活習慣による予防が大切ですが、一度白内障が起ると手術が必要となります。

目薬

一度濁った水晶体は元にはもどらないとされています。残念ながら白内障改善に有効な点眼薬はありませんが、保険診療で目薬の処方は認められています。

目薬を治療に用いるのは症状が軽度であまり視力に影響のない場合に、症状の進行を遅らせる目的で使用されますが、殆ど効果は期待出来ません。

内服薬

小栗は白内障進行予防目的で、漢方薬を処方しております。

しかし、ゆで卵の固まった白身を、もとの透明な白身に戻すことは出来ません。内服薬にはそれほどのタンパク質を変化させる効果は難しいと考えます。

漢方薬の処方は、積極的に白内障を改善するのではなく、全身状態を整えて白内障の進行を抑制する目的です。

全身的な作用として漢方薬は効果が期待できるのです。

手術

現在の手術では殆どの場合は痛みも無く10分足らずの手術時間で完治が可能です。手術についての詳細はコチラをご覧ください!

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