おぐり近視眼科・内科 名古屋院ホーム(愛知、名古屋、栄、錦3丁目、地下鉄2番出口すぐ) オンライン予約・相談
掲載したような新聞記事を見つけました。
すでにお聞きの方も多いでしょうが、子どもの近視の進行が止まらない、視力の悪い子供の増加に歯止めがかからない状態です。
生活習慣等、の近視進行因子や成長期のアレルギーなど体質の悪化が問題となっているようです。
近視抑制効果を医学的に確認された臨床的に可能な治療は2017年12月現在のところ視力回復コンタクト、オルソケラトロジーだけです。
LASIKなどの手術は成長期の子供さんは近視進行の可能性が高いため適応外です。日本では厚生労働省のレーシック手術ガイドラインがあります。18歳以上の近視の安定している方を手術治療対象としています。
欧米のみならずアジア諸国でもすでに学童期のオルソケラトロジーは重要な選択肢として実施されています。今後近視大国日本でも「寝るだけ視力回復」で近視を治す方が増えていくことは間違いないでしょう。
当院で治療した20名、治療スタート時
平均小学6年生の4年間の実績です。
(2006年第11回国際近視学会 シンガポールにて小栗が発表)
「近視は治して裸眼で生活できる方が良い」と私は考えています。
そのために当院では近視治療に力を注いでいます。
近視は遠くが裸眼ではっきり見えない状態です。野生動物であれば、遠くが見えないということは天敵に負けてしまうことを意味します。「遠くが見えない」ということが近視の最大のデメリットであることは説明するまでもありません。
繰り返しますが、近視の症状は遠くをはっきり見ることができないことです。もっとも近視の程度によって見え方は人により様々です。
近視も強さによって遠方の見え方は様々です。近視が軽ければかなり先の遠方が見にくいだけです。近視の度合いが増すに連れてはっきり見える距離が近くに限られていくのです。
また、強度近視の多くを占める軸性近視の場合、裸眼では正視の方より網膜に映る像が大きくなってしまいます。凸レンズである老眼鏡を眼から離してかけると、通常の位置にかけたときより物が大きく見えます。若い方でも一度くらいは老眼鏡をかけたことがあるでしょう。物の大きさが正常より大きく見えたはずです。凸レンズである角膜や水晶体が正視の場合より網膜から離れていても同じことが起こります。
軸性近視で網膜像が正視眼より大きくなります。しかし、近視を眼鏡で矯正することで、凹レンズで網膜像が小さくなる効果で相殺されてかなり解消されます。近視を矯正するレンズを角膜頂点からおよそ15mm 離して装用すると正視と同じ大きさの網膜像が得られます。しかし、実際の眼鏡は視野の関係上12~10mm までレンズを近づけて調整されます。そのため網膜像が拡大される効果が完全には相殺されず、眼鏡をかけても網膜像は正視眼よりやや大きく感じられます。
失明原因としての病的近視
近視は強くなると「強度近視」と呼ばれるようになり、-6D(ジオプター)以上の強度近視ですと、レーシックが適応外の方が増えてきます。「強度近視」の中でも「病的近視」という状態になると、眼底などに様々な合併症を生じるようになります。メガネやコンタクトレンズで矯正をしても視力が出なくなり、ひどくなると失明する可能性が高まります。視覚障害1級の原因疾患として、病的近視は日本で4番目に多い疾患です(平成17年度厚労省網膜脈絡視神経萎縮症調査研究班報告書)。
病的近視による網膜脈絡膜萎縮
病的近視の患者さんでは、網膜や脈絡膜が高度に菲薄化し様々な萎縮性病変を生じます。特に黄斑部(おうはんぶ)というものを見る中心部分が委縮すると視力回復は期待できなくなります。
黄斑部出血
病的近視の患者さんの約1割に、黄斑部(網膜の中心部分)に出血が生じます。一度出血すると視力低下が永続してしまう場合が多いのです。
近視性牽引黄斑症
病的近視では眼球が前後方向に伸びます。伸びきれなくなった網膜がはがれてきてしまうことがあります。そうすると網膜剥離またはその前段階である網膜分離を起こします。病的近視の方の約1割に認められます。放置すると網膜剥離や黄斑円孔といった、より重篤な合併症に進行する危険があるのです。
緑内障・近視性視神経症
近視は緑内障の危険因子です。近視が強くなればなるほど緑内障を起こしやいという疫学調査結果が出ています。また眼球の異常な伸展により、視神経やその神経線維が機械的に障害されやすく、視野障害の原因となります。
近視と緑内障はとても関連が大きく、近視の方は緑内障になりやすいということが疫学調査でも解明されています。近視と緑内障については以下のコラムをご参照下さい。
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近視を放置することに良いことがあるでしょうか?
視力低下に困っているからこそ、メガネやコンタクトレンズで視力を確保しようとしているのです。近視、すなわち視力低下が我々の生活の質を落としていることは明らかです。そのため、可能な限りは裸眼視力を回復する方が人間の生理的良好な状態に近づくと考えます。
また、これまでご案内したように、近視は様々な眼疾患、特に緑内障などの失明疾患の原因となります。近視の放置はその方の人生の質を落とすことにも繋がると思われます。
特に成長期に近視を進行させないことが大切なのです。しかし成人した段階で既に完成してしまった近視を “完治”、すなわち眼球を小さくすることは困難です。
成人してからの近視はレーシックや眼内コンタクトレンズでほぼ裸眼視力回復は可能な時代となっています。しかし、手術が怖い、抵抗がある、と言った場合は先にお伝えした視力回復コンタクトも試してみる価値があると思います。
視力回復コンタクト(オルソケラトロジー、当院ではiOK®と呼んでいます)は未成年に特にお薦めしています。成長期の近視の方に行うと近視の進行抑制効果も高く、放置すればどんどん悪くなる視力低下を抑えられることが多いからです。
視力回復コンタクトは、適応があれば特に年齢制限はありません。50歳を過ぎて行っている患者さん(小栗自身も含めて!!)も大勢おられます。小栗自身も、何歳まで視力回復コンタクトが有効か、自分で「人体実験」をしています(笑)。
・・・幸い今のところ、遠方視力が1.5 出ていても、近くも老眼鏡なしでほぼ問題なく診療、手術を行っております。
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