専門医コラム

2018/01/31

インナーマッスルと目(その②)

ストレートネック(スマホ首)と骨盤

前回はストレートネックを改善するストレッチ、体操をご紹介しました。ここではストレートネック対策に骨盤の重要性をお伝えいたします。

ストレートネックの原因になる骨盤が前に出た姿勢

首の異常の治し方を知るには、身体全体を「診る」必要があります。症状が出ている局所に焦点を当てても原因が見つからず、部分的な対応では根治治療に繋がりません

ストレートネック(スマホ首)は、首だけの問題ではありません。原因として、骨盤のゆがみが潜んでいる場合が多いです。

尚、以下の図は全て「ストレートネックどっとこむ」より転載させていただきました。

正常な背骨

正常な背骨 骨盤

(「ストレートネックどっとこむ」より)

 

正常な背骨は、横からみたとき綺麗なS字をしています。

  • 首 … 前に湾曲
  • 背中 … 後ろに湾曲
  • 腰 … 前に湾曲
  • 骨盤 … 軽く前傾

耳の前、肩、股関節、くるぶしの前 が一直線に並び、背中が若干お尻より前にでるのが正常で、正しい姿勢です。

ゆがんだ背骨

ストレートネックの場合、よく見かける背骨のゆがみ方。

歪んだ背骨 骨盤

  • 首 … まっすぐ、もしくは後ろに湾曲
  • 背中 … 後ろに湾曲が増大(猫背)
  • 腰 … 前に湾曲が減少
  • 骨盤 … 軽く後傾し、前にでる

お尻が下がった状態になり、骨盤(お尻)が背中より前にでてきて、ぽっこりお腹になる。背中が丸くなるので、そのバランスを取ろうとし、顎が前に出てくるのです。

骨盤が前に出て反り腰になってしまう原因

日常生活の些細な姿勢の積み重ねが骨格(骨盤)にゆがみをつくります。

子どもを抱くとき、荷物やカバンを持つとき(ウエストポーチ)、お財布からお金を取り出すときなど、を骨盤や下腹部で支える(ひっかける)癖がありませんか?

骨格のゆがみ

また、立った状態でスマホを見たり、本や雑誌を見るときというのは、うつむき姿勢になります。このうつむき姿勢をとったとき、首とのバランスを取ろうとして → 背中が後ろに傾け → 腰が反り → 骨盤が前に出てしまうのです。

体幹の筋力が弱い人に現われやすくなします。

スラウチな姿勢

デスクワーク、パソコン作業時の悪い姿勢 ~スラウチ姿勢~

スラウチ姿勢

すべてのストレートネックは猫背や片巻猫背に起因しています。

スラウチ姿勢をご存知ですか?  スラウチ(slouch)とは、『前かがみになる』という意味です。

顎を前に突き出した猫背の姿勢です。姿勢に気をつけようとしても、椅子・机の高さが体にあっていないとおこりやすくなします。床にあぐらをかいて座った場合では、特にこの傾向になってしまいます。

デスクワーク、パソコン作業時の正しい姿勢

背骨が綺麗なS字をえがく座り方が理想です。

S字背骨

  • 椅子が高く足が地面にとどかない場合は、足の下にフットレスト(足のせ台)をおく
  • 目線はやや斜め下で、軽く顎を引き、ディスプレイから40cmくらい間隔をとる
  • 肘をかるく椅子のアームレストに置き、腕を支える。
  • テーブルの場合は、お尻に座布団などを入れて腰を少し高くして座ります。

足を組むことは厳禁です。

体幹の筋力が弱いと正しい姿勢が保ちにくくなります。体幹を鍛えるのに便利なのが腹式呼吸です。正しいやり方で「多裂筋」「横隔膜」「腹横筋」「骨盤底筋群」を同時に鍛えることができます。

身体を安定させる筋肉

腹式呼吸や綺麗な姿勢を保つために必要な筋肉についてご説明します。

体幹が安定し、正しい姿勢を取るためにはコア(インナーユニット)と呼ばれる筋肉群が安定している必要があります。これは、ストレートネックや首の痛み、手のしびれがある場合も同じです。

コアあるいはインナーユニットとは、横隔膜(おうかくまく)、腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)の4つの筋肉をさします。

コアとは「核」のことで広義では、深層筋(深部にある筋肉)を意味しますが、狭義では上記のインナーユニットと同じ4つの筋肉を意味します。

ストレートネック(スマホ首)とインナーマッスル!

ストレートネック(スマホ首)と骨盤の関連の重要性を前回お伝えしました。

スマホ首が生じていると、骨盤だけではなく、「コアマッスル」とも呼ばれ体幹を支える重要な「インナーマッスル」が ”抜けて” いることが多いのです。

実は、深い呼吸が出来ていない方は、インナーマッスルが弱くなっています。

皆さんは、お臍と恥骨の間の「丹田」で呼吸を出来ているでしょうか? インナーマッスルを使用しないと「丹田」での呼吸が難しく感じることでしょう。

 

身体を動かすときに最初に動く筋肉は、じつは腹筋の“シックスパック”に代表される見栄えの良いアウターマッスルでなくインナーマッスルです。動き意図した段階で、インナーマッスルがどこよりも先に動くのです。

とくにインナーマッスル腹筋は、身体の動きの土台となります。スポーツパフォーマンスにも大きな影響を与えるため、トップアスリートはアウターだけではなくインナーマッスルを例外なく鍛えています

インナーマッスルが基礎代謝に影響

インナーマッスルは身体のバランスを保ち、姿勢を保つために使われます。

また、血液を体中に循環させ、身体の熱を発生させることにもインナーマッスルが大切な働きをします。

運動をしていなくても、体温を保ったり、血液を循環させたり、脳や内臓がきちんと動くために “基礎代謝” が存在することはご存知でしょう。

運動していなくても基礎代謝で一定のカロリーが消費されます。その基礎代謝にインナーマッスルが大きく関係しているため、インナーマッスルを鍛えることが基礎代謝アップにつながり、ダイエット、メタボ解消にとても効果的なのです。

おぐり近視眼科、名古屋院で行っている全身スキャナー、アムサット全身スキャンをすると呼吸が浅い方は肺の生体電流の「滞り」が見つかることが多いです。

https://youtu.be/pkj15WWf5do

その場合は、インナーマッスルを意識した呼吸を指導させていただきます。しかしコアマッスルを普段使っていないために難しく感じるようです。

すなわち、「痩せにくさ」も、この全身スキャンで見ることが出来ます。

インナーマッスルを使うとドライアイが即効改善!

眼科以外の病気でもこのインナーマッスルが使われているかどうかが免疫力にも影響します。

眼科でも、インナーマッスルを使う運動を5分ほどしっかり行うと、その場でドライアイや眼精疲労の軽快を実感できます。「目がすっきりして良く見える!」という体験をされると、緑内障を始めとした目の病気にもその重要性が感じられると思います。

骨盤、体幹、インナーマッスル、目と無関係に思われる部分が眼疾患にとって大切なポイントなのです。

目にも大切なインナーマッスル

インナーマッスル、さらに理解を深める

身体動作の際に働く外側の筋肉であるアウターマッスルに対して、 動作や作業をする際に安定した姿勢を保持し、バランスを保つ役割を担う身体深層部の筋肉群のことを「インナーマッスル」と呼ばれていることは理解いただけたでしょう。

インナーマッスルの代表はコアと呼ばれる、横隔膜(おうかくまく)、腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)の4つの筋肉群です。

さらに棘下筋・肩甲挙筋・小円筋・中臀筋・小臀筋・恥骨筋・長内転筋・閉鎖筋・梨状筋・大腰筋などがあり、棘下筋・肩甲挙筋・小円筋を外旋筋群と呼びます。

インナーマッスルのことを姿勢保持筋とも呼んでいます。明確に、どの筋肉がインナーで、どれがアウターかを区別が難しい場合もあります。

脊柱起立筋群

 

(WOMENJAPAN.com より)

骨盤 インナーマッスル

(ワコール ボディブックより)

何故、インナーマッスルについて様々な見地からお伝えしているかというと、眼科の疾患も体幹、骨盤、コアマッスルが大きく影響していると考えられるからです。

お伝えしたように、インナーマッスルを使う運動を5分ほどしっかり行うとその場でドライアイや眼精疲労の軽快を実感できます。

「目がすっきりして良く見える!」という体験を是非お勧めします。

緑内障を始めとした目の病気にもこうした筋肉が影響しているという理解につながることと思います。

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