専門医コラム
2018/11/22
ミトコンドリアの役割
年齢が進むとミトコンドリアの数は減少することが分かっています。
これまでにも皆さんにお伝えしてきた「酸化ストレス」が、
ミトコンドリアの効率を悪くしてしまいます。
潜在的能力が最大限に機能しなくなるため
エネルギー生産能力の助けを借りることができなくなります。
ミトコンドリアが担う最も重要なこととは、
食べたものからエネルギーを引き出し、
酸素と組み合わせてアデノシン三リン酸(ATP)を生成することです。
人間は食料なしでも生きることができます
しかし、ATPなしではわれわれは数分も生きることができません。
ミトコンドリアは体内のエネルギーの90%以上を生成しています
その働きは「細胞中のエネルギー発電所」と呼ばれているのです。
アポトーシスのコントロール
われわれの身体は、劣化や、活性酸素によって悪性化した細胞などを消滅させることで異常な細胞が増える事を防ぎ、正常な細胞の新陳代謝を行って病気から身体を守っています。
このことを「アポトーシス(apoptosis)」と呼んでいます。
アポトーシスとは、細胞間のシグナルを送信し細胞の「成長」と「死」のサイクルの管理を行う、細胞の自然死のことを指します。
Apoptosisの語源はギリシャ語の「apo-(離れて)」と「ptosis(下降)」に由来していて、「(枯れ葉などが木から)落ちる」という意味を持っています。
個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺つまりプログラムされた細胞死とも言われます。
例えばオタマジャクシからカエルに変態する際に尻尾がなくなるのも、人の指が形成される過程(はじめは指の間が埋まった状態で形成し、それから指の間の細胞がなくなり手指が作られる)も、すべてアポトーシスによるものです。
ミトコンドリアはすべての細胞の通信をコントロールし、何が生きて何が死ぬか(それはいつか)を決めています。
活性酸素の発生
呼吸によって取り込んだ酸素を利用してエネルギーを生成しますが取り込んだ酸素の約数%が活性酸素として発生します。
活性酸素は良くも悪くもさまざまな生理機能に関与しています。
良い作用としては、感染防御の役割が挙げられます。その他に、シグナル伝達・排卵・受精・細胞の分化・アポトーシスなど生理活性因子として利用されています。
しかし、老化して機能が低下したミトコンドリアの場合5%以上が活性酸素になるため、過剰に発生することで遺伝子と反応し分解や突然変異が生じます。悪玉活性酸素とご理解ください。
この結果として、不妊・がん・糖尿病・アルツハイマー・動脈硬化その他多くの疾患をもたらす原因となるのです。
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