専門医コラム
2019/02/22
ミトコンドリアは「寄生虫」!?
エネルギー産生工場としてのミトコンドリア についてこれまでご説明させていただきました。
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ミトコンドリアの面白い点は、生物進化の過程において、「寄生」することで生きながらえてきているという特徴です。
<ミトコンドリアの歴史秘話!?>
15億年前、地球は温かな海におおわれていました。
しかし、空気は猛毒の「酸素」で満たされていました。
この毒素環境の中では生物は生きる事ができません。
ところが、そのような悪条件下でも、いくつかの力の強いバクテリアが酸素を取り込んでエネルギーを作る方法を身につけたのです。
この適応により、厳しい環境の中でも生き伸びることができるようになりました。
やがて、この小さなバクテリアは別の種の細胞に組み込まれました。
次の10億年の間に進化し、動物や人間を形成してきたのです。
この古代バクテリアは、いまだに私たちの身体の内部に存在し細胞の成長に必要なエネルギーを生成しています。このバクテリアこそが「ミトコンドリア」です。
人間の細胞に「寄生」することで生き延びたミトコンドリア!
現在の形のわれわれ人間の細胞が出来上がる過程で、ミトコンドリアはその細胞に侵入して寄生し共存関係を作ったと考えられています。
ミトコンドリアの「生まれ」は人間の細胞の外から、「育ち」は人間の細胞の中とも言われます。
ミトコンドリアはわれわれと共存するバクテリアともとらえられます。
ミトコンドリアは 細胞の中に存在する細胞内小器官のひとつです。
外膜と内膜の二重の生体膜からなる構造をしています
ひとつの細胞あたり 数百~数千個存在しています。
エネルギーをたくさん使う細胞ではミトコンドリアの量が多いと言われています。
骨格筋や心筋では特に多いと言われています。
このミトコンドリアにはもう一つ面白い特徴があります。
孫悟空も驚き! ミトコンドリアは「融合」、「分裂」自由自在
細胞内を動き回り、ミトコンドリアがそれぞれくっついたり離れたりを繰り返しているのです。
もちろん、動いているばかりではなく、休む時もあります。
活動期にはミトコンドリアの丸いカタマリがいくつかつながり、糸のように長くなって活動します。ところが、休止期にはミトコンドリアのひとつひとつのカタマリがバラバラなって休んでいるときもあります。
くっついたり(融合)、離れたり(分裂)、何だかドラゴンボールのキャラクターみたいですね。孫悟空とベジータが合体してパワーアップ、とか(笑)
なぜこうした動きをするのでしょうか。
ミトコンドリアがいたむ原因は「活性酸素」です。外的な活性酸素はもちろんですが、自らが産生する活性酸素によってもダメージを受けます。活性酸素で弱ったミトコンドリアが、健常な他のミトコンドリアとくっついて 成分を交換して回復を図っていると考えられています。
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