専門医コラム
2019/09/29
この「かゆみ」! なんとかしてよ!!
秋の「花粉症」が流行っています。
「秋にも花粉症があるの?」と驚くかたが多いですね。
「花粉症」と呼ばれるだけに、あらゆる「花粉」でアレルギー反応は起こる可能性があります。
秋の代表例は、「イネ」です。
とくに身の回りで稲刈りが始まると、何となく風邪のような体調不良を感じている方が多いです。
花粉症と言えば、「かゆみ」が代表的な症状ですね。
ところが、アレルギー症状の大半は、例えば目のかゆみを生じないことが多く、単なる体調不良と捉えて「花粉症」だと気づいていない方が多いのです。
とはいえ、花粉症やアレルギー症状で一番つらいのは「かゆみ」です。
痛いよりかゆい方が辛いとも言われるほどです。
一度かゆくなると、ついつい掻いてしまうのですが、掻けば掻くほどかゆみは増すという経験をされた方が多いでしょう。
かゆみの辛さ・・・、アトピー性皮膚炎の方が繰り返し苦しい思いをされています。
かゆみの種類
かゆみにも種類があります。
虫刺されやじんましんなど、皮膚が赤く腫れあがったりする「皮膚の異常によるもの」、もう一つは「皮膚に目立った異常がないのにかゆい」という「皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)」があります。
たとえば、これから秋から冬にかけて乾燥が進みます。こうした乾燥する季節にかゆみが出て、湿度が高い梅雨の時期に自然に止まるかゆみがあります。乾燥が原因の症状で、「乾皮症」と呼ばれます。これは皮膚掻痒症のひとつです。
しかし、内臓疾患から起こるかゆみもあり、皮膚に目立った異常がないのにかゆみがあるときは注意が必要です。
かゆみは体の異常を知らせる警告と捉える
痛みは、体のどこかに炎症があり、それが拡大しないように体の方からわれわれに早く治療するよう警告するために存在すると考えらます。痛みの刺激があると、私たちはそれから逃れようと、逃避反応を引き起こします。そのまま痛みが続くと、体に障害を起こすから、その痛みに対して「反射」反応を起こして、体の障害を最小限に限定して体を守ろうとするのです。
これに対して、かゆみがなぜ存在するのかということは、はっきりとは分かっていません。しかし、かゆみは痛みの前段階の症状と言われています。
私はかゆみもやはり痛みと同じように、体の異常を知らせる警告反応だと捉えています。
先に挙げた「皮膚掻痒症」は内臓の異常によって、たとえば、腎臓や肝臓に疾患がある人などにしばしばかゆみが生じます。
腎不全で透析をおこなっている患者さんの中で80~90パーセントの人がかゆみを伴い、その中の10~20パーセントの人は夜も眠れないような激しいかゆみを経験しています。
同じようなかゆみは肝臓の疾患でも生じます。肝硬変の人にはいろいろな病気の中で一番強いかゆみが起こるといわれています。
腎臓と肝臓は体の「解毒器官」です。
これらの臓器に異常が生じると、体に「毒素」が蓄積することになり、その「毒素」が「かゆみ」を引き起こし体に警告サインを ”サイレンを鳴らして警告している” と考えられます。
現在、かゆみがある場合に飲むかゆみ止めは抗ヒスタミン薬です。
多くのかゆみを抑えてくれますが、眠くなる、体がだるくなる、便秘になるなどの副作用も多いです。ところが抗ヒスタミン薬では、こういった内臓の異常から起こるかゆみには、かゆみ止め効果が効かないことが多いです。
こうした内臓の問題には、かゆみだけをその場しのぎで対処するのではなく(対症療法)、腎臓や肝臓を傷めた原因、多くは食事や飲料する水の「汚れ」、すなわち化学物質、化学添加物、重金属、農薬、化学肥料、遺伝子組み換え種子、などの問題物質が長年の間に腎臓や肝臓を傷めて行きます。
こうした体を傷めることに繋がる食と水から身体を守ってくれるサプリメントが「チャコーシェル」です。
「たかが、かゆみ」と軽く見ず、原因を突き止める
皮膚掻痒症の原因には他の薬が関係していることも多いのです。多くの西洋薬は、肝臓や腎臓で代謝されますが、殆どの薬は「化学物質」であるため、何年にもわたる長期投与を行いますと、肝臓・腎臓共に傷める結果に繋がることが多いです。
高齢者では、いろいろな薬を飲んでいて10種類ぐらい服用する方は珍しくないです。
そうすると、そのいずれかがかゆみを起こす場合があります。
湿疹反応がないのにかゆみがある場合には、現在内服している薬についても調べることをお勧めします。飲み薬をひとつずつ減らしていって、かゆみが止まるかどうかを調べることも大切です。
「かゆみ」が続く場合は、何らかの体の異常サインと捉えて、あなたの体に生じている問題を解決に繋げてください!