専門医コラム

2015/05/25

日系人に学べ! UCLAがにわかに日系米国人の生き方に注目、なぜこんなに健康なのか

和食

日系米国人はほかの米国人によりも65歳以上の比率が高く、年を重ねても健康だ。いったいなぜなのだ

米国の有力大学カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)が熱い視線を注いでいます。このたび日系米国人の健康の秘密を調べる研究報告が出ました。

日本人としては、日本人の弱いところも調べており、そこも気になりますね。

65歳以上の割合が多い

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校を中心とした研究グループが日系人の健康について報告、同大学が2015年4月29日に紹介しました。

日系米国人の約4分の1は65歳以上。研究グループによると、米国の人口全体の高齢者の割合の2倍近いとのこと。

研究グループは、2003年から2012年までのカリフォルニアの住民を対象とした健康についての聞き取り調査のデータを用いて、人種別に複数の健康指標について検討しました。

和食はやっぱりいい

その結果、高齢の日系米国人はカリフォルニア州の他の人種系統の人たちよりも15の健康指標のうち9つについて低リスクであると判明。

半面で、高齢の日系米国人は他の人種集団の高齢者よりも関節炎と高血圧の発生率が高いことが分かりました。

特に純粋な日系米国人は多くが高齢世代であり、混血世代の孫より優れた健康につながる行動が目立ち、実際に健康に過ごしている場合が多かったのです。

例えば食事面では、高齢の日系集団と日本からの新しい移民は魚貝類、味噌汁、野菜類などの伝統的な和食料理を食べています。一方で若い混血世代はファーストフードを多く食べるようになっています。

米国ではベビーブーム世代の高齢化の波が近づいていることから、将来の米国全体の高齢者のための健康的な生活様式と食習慣の促進に向けて、これらの知見が参考になるはずだと説明しています。

和食も問題が無い訳ではなく、現在の平均的な『和食』と、江戸時代の農民の『和食』とは隔世の感があります。江戸時代に日本に来たオランダ人が、当時の日本人の健康を世界一と誉め称えていた記録が残されているのです。

現代と江戸時代の農民の食事の大きな違いを以下に挙げてみます。             ①白米(糖質が多い) ②動物性タンパク(江戸時代の農民は殆ど動物性タンパクを取らなかった) ③野菜の農薬  ④天然の塩と”食卓塩”の違い  ⑤水の汚染

以前のコラムにも食について記載しました(./?mnu=0211&IDX=255)が、是非 ”ご自身に合った食” を見つけて健康度を上げていただきたいと思います!

尚、今回のUCLAの記事はコチラ ⇒ http://newsroom.ucla.edu/releases/ucla-researchers-say-japanese-americans-healthier-golden-years-could-be-a-model-for-other-seniors

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