専門医コラム
2015/07/11
『野菜を沢山食べていれば良いのですか?』
自然農法野菜
『病気にならないためには野菜を沢山食べていれば良いのですか?』と良く質問を受けます。
自然農法を推奨しているナチュラルハーモニー代表の河名秀郎さんは化学肥料も有機肥料も使わずに本来の日本の土で育てた野菜は発酵しやすく腐りにくいと主張しています。一旦肥料を使うと害虫が発生したり雑草が生えるので、殺虫剤と除草剤を使うという悪循環に陥るのです。農薬と肥料が増えるほど、使用を止められない悪循環です。農薬と肥料で土の中の微生物は多様性を失って、野菜はアンチエイジングに必要なフィトケミカルズを作らなくなり腐敗が起きます。
1977年に米国の上院議員であったジョージ・マクガバンは大統領命で米国における医療費増大の理由を詳細に調査しマクガバンレポートと呼ばれる5000ページに及ぶ調査報告書を提出しました。
報告書には当時のアメリカ人の死亡原因であった心臓病、がん、脳卒中などの成人病は間違った食事による食源病であり、薬や手術ではアメリカ人の死亡率や医療費増大を減らすことができないと指摘。肉食中心で砂糖や食塩摂取が多い米国人の食事を見直すことが必要で理想的な食事は元禄時代以前の日本食であると結論しています。元禄以前の日本では、玄米に味噌汁、野菜、根菜、魚を中心に食べていたと言われています。
この5000ページもの報告書を私は全ては読んでいませんし、この報告が全て正しいとは考えませんが、こうした報告がアメリカでも殆ど表に出されていない点は問題だと思います。
マクガバンレポートが理想とした日本の野菜は今日では大量の農薬と化学肥料が使われていて有機野菜や無農薬野菜を入手することさえ難しいのが現状です。
スーパーで販売されている多くの野菜は本来野菜が持っているはずの栄養素が "スカスカ” 、アンチエイジングに必要なフィトケミカルズが不足していると言う指摘がされています。この不足を補いたい方には質の高いサプリメントをご案内させていただきます。
『野菜を沢山食べていれば良いのですか?』という患者さんの質問に対しての私の回答ですが、『No!』なのです。