専門医コラム
2015/08/31
女心をつかむには胃袋から? ロマンスは食後に
本来の目的は別だったが
胃袋をつかまれると恋に落ちる!
そんな研究報告が出ています。
米国ドレクセル大学の研究チームが報告しているもので、同大学が2015年8月13日に紹介しています。肥満の手術についての専門誌であるサージャリー・フォー・オベシティー・アンド・リレーティッド・ディジージズ誌で報告した研究です。
The Way to a Woman’s Heart is Through Her Stomach, Too
本来の研究目的は恋とは関係はなかったのですが•••
もともとの目的は、ダイエット経験の有無で、脳の働きの差が出るかを調べるというもの。快感に関係した働きを確認しようとしていたのです。
研究対象は平均的な体重の若い女性で、過去にダイエット経験がある経験者グループ、または一度も経験のない未経験者グループ。
満腹のときにチョコレートケーキなどの写真を見せて、未経験者グループと比べて、経験者グループの脳がより活発な反応を示していると確認できました。
経験者グループの脳の「報酬系回路」の刺激が影響していました。食べ物への欲求が強くなって、ダイエット経験者は将来的な体重増加のリスクを高めてしまうという結果です。
偶然の発見あり
経験者グループが示す報酬系への反応の強さを前提とし、食事前と食事後にロマンティックな写真を見せ、この時の脳の活動の違いについてもMRIを使って調査しました。
すると、空腹時よりも満腹時で反応が強くなると分かった。食事後に「報酬系回路」に関する領域で脳の活動が活発になっていたのです。
経験者グループでも食事をしていなかった女性の脳はほとんど反応を示さなかった。満腹時にロマンティックな写真を見て出てくる脳の反応パターンは、経験者グループが美味しそうな食べ物の写真を見たときに示したパターンと似ていたと説明されています。
食事をすると消化器への血流が増えて、眠くなる方が多いと思います。私などその典型ですが••• ロマンスの場合は、眠さも忘れると言う事なのでしょう。食べると眠くなる方は、食後眠くならないようにトレーニングが必要ですね!