専門医コラム
2015/09/27
何故、病気は薬や手術しても繰り返すのか?
昨日のコラムで、加齢黄斑変性のマスコミ報道問題を取り上げました。加齢黄斑変性は、現在、治らない目の病気の代表例とされており、そのため "効果的” と思われる治療が伝えられると視聴率を取る事が出来ると番組プロデューサーが考えて、フライイング報道を行った可能性があります。しかし、治りにくいのは、病気になった原因を治さない事が問題なのではないか、と私は考えます。
病気というのは多くは次のように考えられます。
① 体内に入った毒素により自分の免疫力(身体をまもる力)が衰える
② 身体を守れない為に、血液検査に表れないレベルの変調(疲れやすい、肩が凝る、花粉症など)が表れる。(未病)
③ ②の段階の身体の異常サインの原因(体内の毒素がどこから入ったか)を放置すると、更に免疫力が低下する。
③ 血液検査などの異常数値として捉えられるようになる。これが病気の『診断』となる。
薬や手術で行っているのは③の数値の見かけの『調整』に過ぎません。糖尿病で、薬を飲んだり、インスリン注射で『数値を下げて』安心している患者さんが大勢おられます。①が放置されているため、いくら血糖値等の数字が下がってもさまざまな身体の不調や合併症が次々に出てくるのです。
免疫力を回復すれば身体は治るように出来ています。
②の段階で異常を捉える方法の一つが名古屋院で行っているアムサットによる全身スキャナー検査です。これで "未病" を見つけて①の原因を治す事が、効率よく治療し病気の悪化や再発も防ぐことに繋がると考えます。早期発見、早期治療ですね。
③に至ってからでは治療に時間と費用、何より "苦しみ” が強くなってしまいます。癌が代表例ですが、日本人の二人に一人は癌の診断を受けているのが現状なのです。
当然、目の病気も身体の異常の反映ですので、上記の対応が治療効果を上げるために重要である事は理解頂けるでしょう。多くの慢性疾患、眼科ですと3大失明疾患が代表ですが、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、は①⇒②⇒③と進んだ典型、③の段階で初めて見つかり『診断』を受けた状態と考えます。