専門医コラム

2015/10/06

脳の活動の「痕跡」から考えていたことが分かる?

ストレス

Research Reveals Brain’s “Filing System” is Same for Everyone

脳活動の痕跡は、どの人でも同じ概念であれば同じような活動が認められることを、米国カーネギー・メロン大学のマーセル・ジャスト氏らの研究グループが、脳分野の国際誌であるヒューマン・ブレイン・マッピング誌において報告しました。

Scientists Gain First Glimpse of New Concepts Developing in the Brain

学んだときの脳の働きを検査

この研究グループは機能的磁気共鳴画像法(fMRI)という技術によって脳の働きを調べています。なお、fMRIとは、脳内の血液の流れを見ることができる技術です。いろいろな研究の中で、脳の働きを知るために応用が進んでいます。

今回の研究では、参加してもらった人にいくつかの新しい概念を学んでもらって、脳内の神経細胞の変化を確認しました。

学んでもらったのは、8つの絶滅した動物に関する概念。生活や食事などの複雑な情報も伝えられました。

概念に合ったパターン

ここから脳に、それぞれ学んだ概念に対応するような活動の痕跡が現れると分かりました。

どの人でも同じ概念であれば同じように活動が見られ、さらに似た特徴を持つ動物については、脳活動の痕跡も似ていました

画像検査からその人が何を考えているか分かる可能性を示唆しています。アルツハイマー病のように記憶が失われる人でも検査で考えていることを知るのも可能かもしれません。

考えていることを外部からの検査で知られてしまう可能性、ちょっと怖い感じもありますね。

倫理問題はあるにせよ、今後の研究の発展が期待されます。

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