専門医コラム

2015/10/08

アイデザイン•アイ•レーシック(iDesign iLASIK)とZレーシックの違い

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レーシックの種類が様々あり、名称も多くなってきております。患者さんだけでなく、眼科医師でも混乱する場合があります。今回は、レーシックの最高グレードとして取り扱われることの多い、アイデザイン•アイ•レーシック(iDesign iLASIK)とZレーシックの違いをご説明します。

主な違いはフラップの作成技術の違いです。長期安全性や、NASAや米国空軍での認可、器械の米国、日本での認可の有無等も当院でアイデザイン•アイ•レーシック(iDesign iLASIK)を行っている理由でもあります。

イントラレースとフェムトLDVの違い (フラップ作成技術)

当院が採用しているアイデザイン•アイ•レーシックではイントラレースというフェムトセカンドレーザー機器でフラップを作成しています。

Zレーシックで使用されるフェムトLDVという機器との違いについて解説します。

フラップの固定力が強い

    1. フェムトLDVではフラップのエッジ角度を約30度で作成しますが、イントラレースはより固定力の強い垂直に近いエッジ角度でのフラップ作成が可能です。

      当院では90度設定でフラップを作っています。フラップのエッジが直角ですと、マンホールの蓋のようにピタリとはまるため、高い固定力が得られます

      フラップ作成のカスタマイズができる

      イントラレースでは、フラップの作成時にフラップの厚み、直径、ヒンジの位置、エッジ角度などをカスタマイズでき、患者様の目に合わせた最適なフラップを作成することが可能です。

      これに対し、フェムトLDVでは設定のカスタマイズは不可能で、90、110、140μmのフラップの厚みと8.5、9.0、9.5、10mmのフラップの径をあらかじめ決められたサイズの中から選んでフラップを作成します。

      アイデザイン•アイ•レーシックでは一人ひとりの眼に合わせてカスタマイズされたレーザー照射を行うため、フラップにおいても、それぞれの眼に合わせた設定で作成を行います

      フラップ作成時のトータルのエネルギー量が少なく角膜への影響が少ない

      フェムトLDVは1スポットあたりの照射エネルギーが低いため、フラップを作るには重ねてレーザーを照射する必要があり、最終的にトータルのエネルギー量はイントラレースよりも多くなるため、角膜への影響も大きくなります。

      イントラレースの治験や研究に長年携わってきたバインダー医師の論文では、1回の手術で角膜に影響を与えるトータルエネルギーについて研究報告されており、フェムトLDVだと1回の手術で28Jのエネルギーが角膜にかかるのに対し、イントラレースでは1.35Jと約1/20のエネルギーでフラップを作成していることが報告されています。

      フラップを作る時の合併症が少ない

      フェムトLDVのレーザーは、マイクロケラトームという刃物の代用というレベルで機能しており、刃物でフラップを作成した当時の合併症である、ボタンホール(フラップ作成中にフラップに穴が開いてしまうこと)やフリーフラップ(作成中にふた状のフラップが角膜からはがれてしまう)等の合併症が報告されています。

      イントラレースでは基本的にマイクロケラトームと同じような合併症は発生しません

      イントラレースとマイクロケラトームの比較

ドイツSCHWIND社のアマリスについて

当院の医療機器選定においては、日本の厚生労働省もしくはアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認医療機器を選定基準としております。

2015年10月現在、日米の医療行政当局の承認を得ていないSCHWIND社のエキシマレーザー「アマリス」については、現在のところ当院での採用予定はございません。当院で採用しているAMO社のエキシマレーザー ビジックス・スター S4 IRは日本の厚生労働省やアメリカ食品医薬品局(FDA)で承認されており、安全性や屈折矯正への効果を認められた技術です。大切な眼の手術ですので、技術の安全性や効果が立証されている医療機器を選定し、患者様の生涯の眼の安全を最優先に検査器械、手術器械の採用を当院では行っております

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