専門医コラム
2016/01/17
人類誕生の鍵はコラーゲン!?
美容や健康の意味でとらえられている「コラーゲン」ですが、じつは、人に限らず、生物の進化に大きく関わっていました。人の歴史は、150~500万年ほどといわれていますが、「コラーゲン」の歴史は、6億~8億年前と考えられています。その頃の地球は全球凍結という超低温の時期が終わり、急激な気候変動の影響で酸素が大量に作られることで、それまでの地球の住人だった単細胞生物が「コラーゲン」を作り出すことができるようになりました。
コラーゲンの持つ細胞と細胞をつなぎ合わせる働きかけこそが、原始は単細胞だった生物を進化させ、複雑に形作る鍵となったのです。人類の誕生も実はコラーゲンのおかげといえるかもしれませんね。
さて前回まで話題に出した、コラーゲンペプチド。
基本的なことですが、いわゆるコラーゲンについて実態を理解されている方は多くないと思います。今回はコラーゲンとは具体的に何かを理解いただき、コラーゲンペプチドとの違いについても話を進めたいと思います。
低分子コラーゲン
よく「低分子コラーゲン」などという表現を目にしますが、
コラーゲンペプチドのことです。
コラーゲンペプチドとは、ゼラチンを低分子化したものです。
「当社のコラーゲンは吸収を良くするために低分子化しました。」などという商品説明もあります。これもコラーゲンペプチドです。
コラーゲンドリンクは、原料がコラーゲンペプチドでなければ出来ません。コラーゲンゼリーもコラーゲンペプチドをゼラチンでゼリーにしています。
ということは、コラーゲン配合サプリメントはほとんどコラーゲンペプチドが原料ということです。
業界もあえて「コラーゲン」と表現し「コラーゲンペプチド」とは限定的にしか表現していないので、少し混乱しやすいですね。
コラーゲンとコラーゲンペプチドの違い
一般的にコラーゲンとコラーゲンペプチドの違いを正しく理解している方は多くないと思います。
ところが知らないうちに市販されているコラーゲンサプリメントやコラーゲンドリンクにはほとんど全てにコラーゲンペプチドが配合されているのです。
このコラーゲンペプチドとコラーゲンの違いについて、次回はコラーゲンの定義からお話しさせていただきます。