専門医コラム
2016/01/21
コラーゲンと眼
長々とコラーゲンについてお話してきましたが、その理由は眼科的にもコラーゲンはとても重要な物質だと私が考えているからです。
目のほとんどはコラーゲン
眼球の内部を埋める硝子体(しょうしたい)、水晶体、角膜、網膜などにはコラーゲンがたくさん含まれています。眼球はコラーゲンの塊のようなものです。
角膜は黒目の表面の部分で、コラーゲン繊維が規則正しく並んでいます。角膜がひずんで二重に見える状態を「乱視」と呼んでいます。物が歪まず正確に見えるのもコラーゲンがしっかりしているからです。乱視はコラーゲンの状態が何らかの原因で悪くなった状態と言えると考えます。角膜は外から目に入る光を屈折させて眼球へ届けます。そのために角膜がないと目が見えなくなってしまします。
角膜のコラーゲンは細菌やウイルスから目を保護する役割を果たしています。コラーゲンが不足すると、角膜が弱くなってしまいます。
その結果、角膜の傷、角膜の周囲が充血する角膜炎、白目が充血する結膜炎、視力低下、白内障といった状態につながります。
白内障の初期状態をご存知でしょうか? そう、"老眼" です! 老眼もコラーゲンによって進行を遅らせることが出来ます。
気付かないうちに進む老眼
水晶体の厚みを調節する筋肉(毛様体)が収縮して水晶体の厚みがまし、近くのものにピントをあわせることを "調節力" と言います。歳をとるにしたがって水晶体が固くなり(酸化)、そのために調節力が衰えてくる状態が老眼です。
酸化を抑えるとともに、質の良いコラーゲンで目をしなやかに保つことが大切です。
当院で医療機関専用コラーゲン・サプリメントを使用しているのは、コラーゲンの塊=眼球全体、の老化進行を遅らせるという目的があるからです。
白内障に限らず、多くの眼疾患の改善には "コラーゲンの塊” である眼球を、質の良いコラーゲンに置き換えていくことが重要なポイントとなることを理解いただければ幸いです!