専門医コラム

2016/01/28

腰痛と体幹

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寒さの厳しいこの時期、腰痛に悩む方が私の周囲にも増えています。20歳代の若い方にも腰痛持ちが何と多い!!

共通しているのは姿勢の問題、すなわち体幹を余り使っていない点!

既に小学生を見ているとその兆しが出ている方が年々増加しているように思われます。

目が健康であるためにも体幹は重要なのですが・・・。

腰痛に悩む方は体幹を鍛えましょう!!

いつもよりも少し余計に動いたという時や買い物で歩き回った後など、いつもより少し負荷をかけると腰痛を感じたり、ひざ痛を起こしたりという人は意外と多いようです。「体幹の力不足」のため、腰やひざに負担がかかりやすくなっている可能性があります。

体幹というのは、頭部や腕、脚を除く胴体の部分です。背骨と骨盤を支えるために必要な腹筋群脊柱起立筋があります。これら体幹の筋肉は、単にきれいな立ち姿勢をつくるために必要なだけではありません。日常的な動作やスポーツでスムーズに手足を動かしたり、バランスをとりつつ複雑な動きをしたりと、安定感のある身体動作をこなすには体幹の筋肉の機能はとても重要なのです。

骨だけでは身体は支えられませんから、骨で組まれた身体全体の骨格を維持する、特に背骨から骨盤にかけての一番骨に近い筋肉というと分かりやすいかもしれません。

偏った体の使い方により筋肉に疲労回復が遅れてしまったり、生活習慣の乱れやストレスなどの影響で、体幹の筋肉のコンディションが悪くなってしまうと、自分では気付かないうちに体幹の筋肉が本来の力を発揮できない状態に陥ります。

すると、四肢を動かす際にその土台がしっかりとせず、何げない日常動作や少し急いで走るといった、とくに大変だとは言い難い動きでさえ、不安定になり関節や筋肉に負担をかけてしまい腰やひざの痛みに繋がるようになる人もいるのです。

そこで、体幹の力不足に陥っていないかどうかをチェックしてみましょう。

その1  お腹の筋肉をチェック

1.仰向けで横になります

2.ふくらはぎと床が平行になるようにひざを直角に曲げ足を浮かせます

3.両腕を伸ばしながら上半身を起こし、左右それぞれ足の外くるぶしを手指で触れてみましょう

一定のリズムで、楽々10回できればお腹の筋肉がしっかり働いています

その2  背中の筋肉をチェック

1.うつぶせで寝転がり、両腕は耳の横に置いておきます

2.上半身を浮かせ腕を床から離します。それと同時に両膝を曲げた状態で、太もも前面を床から浮かせるように力を入れます

3.このように骨盤を境に上半身と下半身が床から離れている状態で、3秒間キープしたらおろし、再度床から離し3秒間キープ…を10回繰り返します

腰や首が痛くなったり、すぐにだるくなり浮かせることができなくなる人は、背中の筋肉の力がきちんと発揮できていない可能性があります

※もし、体幹の力不足の可能性がある場合は、「その1」「その2」の方法がそのまま強化エクササイズになりますので、無理をせず少ない回数から始めてみましょう。「その2」は腰の状態によっては痛みを感じやすいため、思いきり床から挙げずに低い位置までにとどめておきましょう。

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