専門医コラム

2016/02/28

舞い散る雪をペロリ…と口に入れるのは危険か!?

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冬ももう過ぎ去ろうとしていますが、3月でも岐阜県の関ケ原付近では雪が積もることがあります。今年は積雪が少なく、私としてはずいぶん助かっていますが!?

積雪は仕事上好ましくないのですが、冬空から落ちてくる雪を見ると、なぜかうれしく感じてしまうのは子供だけではないでしょう。白く舞い散る雪はきれいでロマンチックです。そのままシロップをかけて食べてしまいたくなることもありませんか?

とはいえ、現実は・・・。

地面に落ちる前の雪を口に含むのは、無害で美味なイメージがあるのは、あくまでもイメージだけのようです。

雪の汚染調査

米国ワシントン大学が北米で幅広く実施した調査によると、空から落ちてきた雪片には、石炭の煤煙と塵埃が、必ずといってよいほど含まれていることが判明しました。都市部から遠く離れた、山間部に降る雪であればきれいに思えますが、やはり汚染度は無視できないレベルにあったそうです!

そうはいっても、冷たい雪を口に含むと、なんだかさわやかになったように感じるのが自然な反応かもしれません。ちょっとだけなら大丈夫と、子どもたちの夢を壊したくないものですが、緊急事態でも最後の手段にしてほしいと、米陸軍の発行するサバイバルガイドには記されています

雪も汚染されている

同サバイバルガイドによれば、雪山で遭難し、水分補給が必要になったとしても、積もった雪を食べて水分を取ろうとするのは避けたほうが良いとのこと。

予想外に体温が下がったり、かえって身体が乾燥してしまったり、口内に凍傷を起こしたりする危険性が指摘されています。人里離れた北極圏の雪であったとしても、どうしても口にしたい時は、まずは溶かして水にし、絶対に一度煮沸してから飲むことを心がけるように指示されているのです。

PM2.5 の問題は、中国やその影響を受けている日本だけではなく、地球規模で影響が出ているのでしょう。

夢と現実

幻想的な雪の降る光景。

しかしながら、ゆっくりと落ちてくるぶんだけ、雨滴よりも汚染度がひどいとされる雪の実態を知ると、ちょっとショックですね。残念ですが、空から落ちてくる雪をペロリとしたい気持ちは抑え、そっと眺めるだけにしておいたほうが良いようです。

降ってくる雪を直接浴びることも、身体に化学物質を浴びることに繋がり免疫力低下、様々な病気の発症につながる可能性があるのでしょう。

雪の降る中で楽しそうに遊ぶ子ども達が汚染されないよう注意してください。免疫力の低下はこれまでも述べてきたように、近視をはじめとした様々な眼疾患の原因となると思われるからです。

 

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