専門医コラム
2016/03/06
白髪を引き起こす遺伝子が特定
早い人では20代でもなることがある白髪。「ロマンス・グレー」という言葉があるように、髪の毛が薄くなるよりはましと言われていますが、やはり避けられるなら避けたいものです。
特に女性の方なら、白髪染めに気を遣う方が大多数でしょう。
白髪染めに限らず、ヘアカラーを使用する方が20代では7割を超える方が使用していると言われています。カラーリング剤には発ガン物質が含まれていることも知られており、昔は「髪を染めるとガンになる」と言われたいたのですが・・・。
白髪にならなければこうした染色剤を使う方も減るかもしれませんね。今回は白髪の原因遺伝子発見のニュースをお伝えします。
毛髪内の色素を作り出す遺伝子
ロンドン大学のユニバーシティカレッジのルイス・リナレス教授は、白髪になる初期の段階では、IRF4という毛髪内の色素を作り出す遺伝子が大きな影響を与えていることを指摘。研究結果を、医師の間で評価が高い英国の科学雑誌『ネイチャーコミニュケーションズ』に論文を発表しました。
リナレス教授はIRF4が髪の毛の色を決めるその他の遺伝子にどのように作用し、毛包(髪の毛の根本にあたる細胞)で髪の毛が成長する過程において、その与える影響を調べることで、白髪を予防する化粧品が開発できる可能性を示唆しています。
ただ、IRF4という遺伝子は、金髪をつくる作用にも携わっているので、IRF4を遺伝子操作すれば白髪は起きなくなるものの、もともと金髪だった人は別の髪の色になる可能性があるとのことです。
もしかして髪の色を選択することが出来る可能性もあるのかもしれません!?
遺伝子的白髪化時期
ただし、単純なものではありません。人種によって白髪になりはじめる時期は決まっていて、コーカソイド(白色人種)は30代半ばから、東アジア人種は35歳後半から、サハラ砂漠以南出身のアフリカ人は40代からといわれています。
IRF4が白髪の発生に関与していることが分かった以上、美しい髪を保つ手がかりになりそうですが、まだまだ課題はあるようです。
そこまで研究が進むまでの間、髪の毛の白髪化が待ってくれないことが問題ですね!?