専門医コラム

2016/03/16

レーシック、手術の失敗!?

悩む女性

レーシックは近視手術の代表として、安全性の高い手術として世界の眼科医が認めている治療です。特に、当院で推奨してる アイデザイン・アイ・レーシック はNASA が宇宙飛行士に認可しているほどの視力の質、安全性が世界的に認められています。

欧米先進国では、使い捨てコンタクトレンズ・ユーザーがアイデザイン・アイ・レーシックを選択して快適な生活を手に入れることで、使い捨てコンタクトレンズの需要が減少していると言われています。何故なら、使い捨てコンタクトレンズを5年以上の長期にわたって使用するのであれば、コンタクトレンズによる眼球への酸素不足の深刻な問題や、レンズケアの手間、長期の経費を考えると、論理的に物事を考える欧米人にはコンタクトレンズを使い続けるよりも、明らかにアイデザイン・アイ・レーシックが自分の生涯に多くの利点を与えてくれることが理解されるからです。

レーシックの ”失敗”

成功率が高く、視力を近視になる前の元の状態にまで回復させることができる素晴らしいレーシック手術。その満足度は95%以上あると言われていますが、反対に5%弱では不満をお持ちといえます。一般的な外科手術の中で、95%以上の満足度というのは飛びぬけて素晴らしい成績であるのですが、わずかの不満でもレーシックに限っては『許されない』という厳しい現実があります。

術後の『不満』は『失敗』?

問題は5%未満の不満が、”失敗” なのかどうかです。

当然ですが、不満=医学的失敗 ではありませんが、どのような術後問題があるのかお伝えしたいと思います。

私は基本的にレーシックを行う手術医として、『不満』は『失敗』と捉えて真摯に対応させていただきたいと考えています。実は手術そのものの結果よりも、手術前の患者さんの期待値が医学的限界以上である場合に、”失敗” と捉えられてしまうようです。

そのため当院では現時点の医学的限界を基準にして、患者さんの期待に応えられる部分、答えられない部分を明確に理解いただけるよう説明努力をしております。できるだけ一人一人の患者さんから、ご自分の『目標』をお伝えいただきたいと考えています。それが医療技術的に可能な目標なのか、可能でないとするとどの程度の確率で実現可能なものなのか、出来る範囲ではあっても具体的に術後予想をお伝えすることで、術後の視力結果をお喜びいただきたいと思うからです。

レーシックはどのような手術か

レーシック手術の原理はこのコラムをお読みいただいている方は、基本手技を知っている方が多いと思います。レーザーを使用して角膜を磨いて屈折率を調整することによって裸眼視力を回復します。しかし、角膜を磨きすぎたり、あるいは角膜を磨き場所を間違えてしまった場合は医学的 "失敗" と言えると考えます。

この『磨く量と場所』が術後視力の質に大きな影響を及ぼすことになるのです。

では、何によってこの『量と場所』を決めていくのでしょうか? 現在のレーシックは、殆どがコンピューター制御で行われ、当院の器械では 1μm(マイクロメートル)単位で角膜を磨く量が決められます。当然、人間の手作業では不可能なレベルです。

次回は、『磨く量と場所』を決める検査についてお話しさせていただきます。

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