専門医コラム
2016/03/24
えっ!?メガネで近視がなおる!? 子供にも老眼鏡!?
近視進行抑制トレーニングメガネ
眼科でも行われる視力回復トレーニング法の1つです。
視力回復トレーニングの方法は一般的に知られる遠方凝視法をはじめとして多くの方法がありますが、眼科等の医療機関で採用されている視力回復トレーニング方法をご存知でしょうか? 眼科で採用、とはいっても、実はあくまでも正確な検査をするための方法なのですが、雲霧法という視力回復トレーニング法を取り入れているところが多いです。
雲霧法は、わざとピントを合わなくした状態で一定時間おいて、毛様体の緊張を解くという方法論に基づいた視力回復トレーニング方法です。眼科においては『ワック』などの自動的に雲霧法を行ってくれる機械を用いて、眼を緊張のない正しい状態に戻してから視力検査を行うというのが利用法です。毛様体等を弛緩させる目薬で、雲霧法を行うのと同じ眼の状態を作り出し、同様の検査をするような方法も行います。
一般的な視力回復トレーニングの方法として雲霧法を行う場合には、ピントを合わなくしたメガネを使う場合が多いです。ちなみに雲霧法は別名を「凸レンズ装用法」というだけあり、そのレンズは凸レンズを利用します。この方法を応用していわゆる仮性近視や近視の進行抑制に『老眼鏡』を利用する事ができます。とはいえ、子供用の老眼鏡は市販されていない為、個々の子供さんにあった処方をお勧めします。
その老眼鏡を、本を読んだり長時間勉強して目の緊張が続いた後に、5分~10分程かけてなるべく遠く(5m以上遠方)をぼんやり見て下さい。手元を見るとよく見えてしまい、目の緊張をほぐす効果が落ちますので、必ず遠くを見るようにして下さい。
ご注意頂きたいことは、目をぼやけさせてストレスを解消する方法ですので、事故防止のため動き回らずなるべく深呼吸をして安静にして頂くと効果があがります。
10分程装用してメガネをはずすと、目がすっきりした感覚を自覚して頂ける事と思います。