専門医コラム

2016/04/17

翼状片手術 結膜自家移植は有効

翼状片とは、白目の部分の細胞が増殖して黒目の部分まで覆ってしまう病気です。

黒目の表面の角膜を覆ってしまうと、視力障害を起こすため手術が必要となります。しかし、アレルギー体質等、翼状片を生じた体質改善をされる方が少ないため、手術をしても再発が多いことも特徴です。当院ではアレルギー科で体質改善の治療を行いますが、再発が少なくなるよう手術にも工夫をしています。

当院で第一選択で行っている翼状片手術法は、結膜自己移植と言って自分の目の白目の結膜組織を移植して翼状片が再発する部分をブロックする『バリアー』を作成する手術方法です。再発を抑える良い成績を確認しています。今回は眼球以外の他の身体の組織を移植する方法と結膜自己移植を比較した医学研究報告をご紹介します。

結膜自家移植と羊膜移植を比較

翼状片を治療する手術として、異常に増殖した組織を取り除いたあと、自分の結膜を移植する結膜自家移植のほか、羊膜移植という方法があります。羊膜とは、胎盤の組織の一部です。これを移植して目の病気を治療することがあります。

自家移植手術と羊膜移植手術を比較した試験を行った以下の文献の成績です。

Conjunctival autograft for pterygium.  Cochrane Database Syst Rev. 2016 Feb 11.

[PMID: 26867004 ]

以下のような結果でした。

自家移植の羊膜移植に対する翼状片再発のリスク比は、3か月時点で0.87(95%信頼区間0.43~1.77)、6か月時点で0.53(95%信頼区間0.33~0.85)であった。

自家移植のほうが、羊膜移植より再発が少ないという結果になりました。

自分の結膜組織を使う方が、再発を減らせる、当然といえば当然でしょうね。他人の組織移植よりは、自らの細胞の方が良い効果に繋がるという結果です。

この研究では以下のように結論を出しています。

翼状片切除に関連して、結膜自家移植は羊膜移植より術後6カ月時の再発のリスクが低かった。

再発しやすい翼状片

先に述べたように、再発が多い疾患のため、当院では再発を防ぐために体質改善治療をお勧めしています。本来は自分の免疫力でこうした病気は抑えられるはずです

サングラス等、紫外線を防ぐ対応も重要と考えます。もっと大事なことは、紫外線に当たって耐えられない身体、免疫力の不足、が問題と考えます。

太陽のおかげで我々は生きることができるのです。紫外線が問題となること自体、太陽によって生まれた生命体として矛盾することだと思われます。翼状片が出来るということは、自然の法則から外れた生活習慣で、身体に歪みを生じた表れなのかもしれません

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