専門医コラム
2016/04/18
目の充血 何とかしたい! なぜ白目が赤くなるのか
普段は目(白目の部分)は白いのに、赤く充血すると美容的に気になり精神的にストレスを生じる女性は少なくありません。男性は鏡を見ないので、多くは気づいていないことも多いのですが!? 何故、白目が赤く充血してしまうのでしょうか。どうしたら治るのでしょう。
なぜ白目が赤く充血するのか?
普段は目(白目の部分)は白いのに、なぜ赤く充血してしまうのでしょうか。
目の構造ですが、白目(強膜)の表面とまぶたの内側を覆っている薄い膜のことを「結膜」といい、この結膜の表面の近くを細い血管が通っています。
結膜充血の場合は、様々な原因でこの白目の部分の血管が拡張することによって、目が赤く充血しています。
目の充血(目が赤い)の原因・治し方
朝起きたら「目が赤い」「充血している」という経験は誰もがあるかと思います。実は充血には種類があり、場合によっては、重要な病気のサインの場合もあります。
目の充血の種類
① 結膜充血
- 結膜充血は、鮮やかな赤色で、白目(眼球結膜)は周辺部が特に赤くなり、まぶたの裏(眼瞼結膜)も充血します。
- 結膜充血の場合は、目やにや涙を伴うことが多いです。
- 結膜充血の場合はそのまましていても治る場合もあります。
② 強膜充血(毛様充血)
- 強膜は、いわゆる白目のことで、眼内の圧力(眼圧)を支えて眼球を保護しています。
- 強膜充血は、紫がかった赤色で、白目は黒目(角膜)の周りが赤く、まぶたの裏まで充血しないのが特徴です。
- 強膜充血の場合は、涙は出ても目やには少ないです。
- 強膜充血が見られたら、眼科で詳しい検査をして原因を調べる必要があります。
- 目が治ろうとして充血する自己治療反応であることが多いので、その場合は市販の目薬などで無理に充血をとらずに目を休めることが効果的です。
- 市販の点眼薬には血管収縮剤が入っていて『充血を抑える』と宣伝している目薬もありますが、酸素不足や炎症を抑えるための目の自己治癒力反応である充血を血管収縮剤で抑えてしまうと、疾患の治りが悪くなり、症状を悪化させることが少なくないです。また、点眼効果が切れると、却って充血が強くなるため、点眼を使い続けて、重篤な状態となる場合がありますので『充血を抑える』目薬は注意が必要です。
- 毛様体・虹彩・脈絡膜とそれに隣接する組織を総称してブドウ膜といいますが、このブドウ膜が炎症を起こすブドウ膜炎による充血は、毛様充血の代表的な症例です。
目の充血の原因
こうした様々な原因があります。それぞれについて、次回説明させていただきたいと思います。
ところでみなさんはコンタクトレンズを使われていますか? 近視人口の増加で、コンタクト使用者が増えていますが、コンタクトが充血の一番の原因となっていることが多いのです。特にカラコンの問題! 以下、動画での説明を是非ご参照ください。