専門医コラム
2016/05/08
「孤独」な人、寿命が縮むリスク30%増加
1人で過ごすことが多い人や孤独を感じている人は、寿命が縮む可能性が30%高くなる――。そんな調査結果を米ブリガムヤング大学などの研究チームが心理科学会誌の3月号に発表しました。
論文を執筆した研究者の1人は、交友関係が多いほど寿命が延びることが統計で示されたと説明。1人でいることと孤独を感じることの両方について深刻に受け止める必要があると話し、「たくさんの人に囲まれていても孤独を感じる人もいる」と指摘しています。
調査対象者の孤独感を判定できたのは、研究対象とした70件の調査のうち3件のみ。ほかに年齢や疾患なども考慮しました。対象者の平均年齢は66歳で、もっと若い層についても研究を進める必要があるとのこと。
人間は社会的動物
それでも今回の調査では友人を持つことや人と接することの大切さが裏付けられました。乳がん患者さん3000人あまりを対象とした2013年の調査でも、社会的に孤立した女性ほど症状を訴えることが多く、幸福感が低い傾向があると結論付けています。
孤独は身体を守る『免疫力』を弱める大きな原因となっているのでしょう。
感覚的にも理解できる結果だと思います。精神的状態は健康に大いに関わっている、『病は気から』なのでしょうね。
孤独感を紛らわすためのユニークな取り組みも各国で出現しています。東京や香港には、縫いぐるみが1人客の相手をしてくれるカフェが存在しますが、生きているペットの方がまだ良いのではないかという気もしますが・・・!?