専門医コラム

2016/05/30

眼と季節 陰陽五行説(その②)

今回は陰陽の考え方をお伝えします。眼科と何が関係するの、と思われるかもしれませんが、我々人間という生命体の基本と考えますので、さっと眺めてみてください!

陰陽

万物は陰と陽の2つの性質に分けられる

陰陽説とは、「宇宙の万物は全て陰と陽の二つのエネルギーで構成されている」という概念です。シンプルですね!

しかし、想像以上に奥の深いこの考え方は、東洋医学や多くの食事療法や伝統医学の基礎となっています。実は、西洋医学の歴史にも存在します。残念ながら今の西洋医学では、従来あった5つの医学流派のうち「アロパシー (逆症療法):薬で病気を撃退すると言われている方法」のみが採用され、他の重要な流派は廃れてしまいました。今日、代替療法と呼ばれている治療の多くは、西洋医学にも存在していた5つの医学流派のうちの廃れた4つの流派に関連するものが多いのです。

陰陽説は、アロマセラピーやメディカルハーブ、そのほかの自然療法や代替医療と密接な関わりがあります。この理論を知っていると、自然の働きを理解しやすくなり、地球や宇宙とのつながりの中で地球上の生命体が生命活動をしていることに対しての世界観が広がります。

陰陽の具体的な性質

陰と陽は全ての万物が持つ性質です。二つは相対的であり、どちらか一つでは存在しないという点が重要です。

陰の性質

陰の性質はより物質的で、固まるエネルギーであり、よりゆっくりしていて、より冷たい性質があるとされます。

陽の性質

陽の性質は、非物質的で、より動きのあるエネルギーで、より速く、より温かい性質と言われます。

自然界の現象で表すと、暗闇や夜、冬は陰になり、昼間や夏、日差しは陽になります。水は陰ですが、蒸気になると陽になります。私たちの体を表すと、細胞や組織、内蔵は陰にあたり、エネルギーや生命力は陽にあたります。

陰陽の具体的な性質一覧

陰と陽の根本的な性質をまとめた表を供覧致します。

眺めてもらうと、「ああ、そうか」と思うような、反対言葉と捉えられるかと思います。

何か問題が起こっている時は、一定方向の陰か陽に傾いている場合が多いのです。その反対側を意識してみると、自浄作用が働きやすくなるかもしれませんね。以下の表、さっと眺めてみて、体調崩した時の参考になさってください!

基本的特性 遠心力 求心力
傾向 収縮 膨張
特性 融合、同化、集合、編成 拡散、分散、分解、分離
動き 不活発、緩慢 活発、敏速
振動 短波、高周波 長波、低周波
方向 上昇、垂直 下降、水平
位置 外部、周辺 内部、中心
重量 重い 軽い
光度 暗い(晦冥、月光) 明るい(光明、日光)
湿度 湿潤 乾燥
密度 緻密 希薄
外形 小さい 大きい
形状 収縮性 膨張性
感触 柔軟 堅硬
素粒子 電子 陽子
元素 窒素、酸素、燐、

カルシウムなど

水素、炭素、ナトリウム

砒素、マグネシウムなど

環境 波動 ― 土 ― ―  水 ― 空気
気候風土 冷帯気候、寒帯気候 熱帯気候、乾燥帯気候
生物特性 植物的 動物的
性別 女性 男性
呼吸 吸気 呼気
器官構造 実質器官

凝縮性

中空器官

膨張性

神経 末梢神経

交感神経

中枢神経

副交感神経

補瀉
態度、感性 穏やか、消極的、防御的 活発、積極的、攻撃的
仕事 心理的、精神的 物理的、社会的
文化 精神的 物質的
次元 空間 時間
内外 外側 内側
武術
戦闘 防御 攻撃
向き 下、後、左 上、前、右
夫婦
表裏
天体 太陰(月) 太陽(日)
天気
昼夜
天地
温度
偶数 奇数
商売 損害 利益
状況
人間 精神(心) 肉体(体)
数学 -(負) +(正)
春秋
夏冬
東西 西
南北
背腹
感情的 抑制 興奮
内臓 五臓(六臓) 五腑(六腑)
人体組織 皮膚・骨 筋肉
部分 下部 上部
高さ 低い 高い
音の高さ、声調
光闇
収穫 凶荒 豊穣

(表、Wikipedia より転載)

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