専門医コラム

2016/07/28

まぶたが重い! 眼瞼下垂の予防方法

眼瞼下垂は、手術をしないと改善が難しい症状です。手術を積極的に受けたい方は少ないでしょうから、眼瞼下垂にならないように予防をしてください!

そのためには何故、まぶたが下がってくるのか理解が必要です。(→ まぶたが下がる原因)まぶたの筋肉に、負担を掛けないような生活習慣を心掛けましょう。予防をするのとしないのでは、将来大きな差が出来てきます。毎日の積み重ねが眼瞼下垂予防、ひいてはアンチエイジングに繋がります

目をこすらないようにする

目をこすることで、まぶたを支えている筋肉にダメージを与えます。この刺激によって、まぶたを引き上げる筋肉の力が徐々に低下するのです。そのため、眼瞼下垂を予防するためには、「まぶたを必要以上にこすらない」ことが大切です。

女性の多くは、メイクを落とす時に目の周りを強くこすります。特にウオータープルーフのメイクは擦らないと落ちにくいため、どうしても強くこすることで落とそうとします。繰り返し毎日強くこすることで、気が付かないうちに眼瞼下垂を引き起こしていることを忘れないようにしましょう。また、同じ理由で、目元のケアをする時も同じです。

優しくタッピングするようなイメージでケアを行うことがポイントです。つけまつ毛やまつ毛エクステを外すときにも、刺激を与えないように優しくしてください。

コンタクトレンズの変更や眼鏡の利用

毎日、コンタクトレンズを装用している人は少なくありません。ハードコンタクトレンズは酸素透過性でソフトコンタクトより目の負担が少なく、乱視の矯正にも有利でソフトレンズより圧倒的に視力が良く出ることもあり、長期間使用する場合はお勧めなのですが、レンズの硬さによってまぶたを持ち上る筋肉に負担がかかりやすいと言われます。

また、装着している時だけではなく、装脱着時にもまぶたに負担をかけやすいです。眼瞼下垂を予防するためには、刺激の原因になるものを控える必要があります。

毎日、コンタクトレンズを使用しなければいけない方は、将来の目やまぶたの安全のためにもレーシックなどの近視手術をお勧めします。実際、コンタクトレンズの合併症の方が手術よりはるかに危険性が高いのです。5年以上一日使い捨てコンタクトレンズを使うのであれば、レーシックの方が経費も安く済む場合が殆どです。

また、コンタクトレンズ使用は必要最小限にして、通常はメガネで過ごすなど目の刺激を可能な限り減らすことを心掛ける必要があります。

まぶたが重い時の効果的な4つの対処法

眼瞼下垂は、症状を無視していると精神疾患に繋がることもあります。常に元気な自分で居られるように、以下の対処法を参考になさって下さい。改善方法は簡単なものばかりなので、誰にでもすぐに改善していくことが実行していただけると思います。

1.まばたきの回数を増やす

毎日のように、パソコンやスマートフォンを活用していると、目が疲れます。長時間、何かに集中している状態では、自然にまばたきの回数が減っていきます。この状態が続くと、気が付かないうちにドライアイが悪化していく可能性が考えられます。ドライアイは、眼精疲労の大きな原因となります。

頻繁に目の疲れを感じる時には、意識的にまばたきの回数を増やすことが大切です。たくさんまばたきをすることで、眼精疲労やドライアイが原因である、まぶたの重さを軽減することが出来ます。

また、目に重さを感じた時に数秒目を閉じて、休ませてあげるだけでも症状を軽くする効果を得ることが出来ます。日頃からまばたきの回数を増やして、目の負担を軽減させましょう。

2.適度に休憩して目を休める

まぶたが重いと感じた時には、目が過剰に疲れている可能性があります。この時には、無理に目をつかうのではなく疲れを取り除くために、休憩をすることが大切です。また、日頃から疲れを感じる前に定期的に休憩をすることを心掛けていきましょう。

目を休める時には、自分の手で目を覆うようにして温めてあげると、疲れが回復しやすいです。眼球を抑えることは良くないので、瞼に接触しないように両目を手で覆ってください。そのまま目を覆いながら、目をグルグル、上下左右、右回し、左回しという具合で目を動かして下さい。

いずれにしても直接目を刺激すると、眼瞼下垂の原因になる可能性があります。目のマッサージは特殊な場合を除いてはお勧めしません。

3.目薬を使用して乾燥を防ぐ

自分はドライアイだと感じた時には、そのままにせずに、定期的に目に潤い与えてあげることが大切です。ドライアイをそのままにしていると、乾燥によって、眼球が傷つく可能性がある事を忘れないようにしましょう。

潤いを与える時には、目薬を上手に活用してください。目薬は防腐剤の入っていないものがお奨めです。

しかし、ドライアイは血液の酸化を改善することが根治治療です。目薬は "対症療法" ですので、血液の酸化原因対策を考えていただきたいと思います。それが即ち眼瞼下垂予防はもちろん、成人病の予防にも繋がります。

4.規則正しい生活を送る

まぶたの重みを対処するためには、身体や心をリラックスさせることが大切です。また、その日の疲れをしっかりと取り除けるように、質の良い睡眠を心掛けましょう。質のいい睡眠をとることで、自律神経の働きが正常に機能します。その結果、目の疲れを取り除いてまぶたの重みを抑えていけるのです。

特に、夜はリラックス効果のある、副交感神経の働きが優位になります。そのため、なるべく目を刺激しないように、スマートフォンやパソコンなどの強い光を避けるようにしてください。

また、寝室は暗くして、電磁波が最小限となるよう、スマートフォンや携帯電話など電磁波を強く出す器機は枕元から最低1mは離して下さい。できれば部屋から外に出しておく方が身体の負担を減らせます。リラックスできる環境を整えることが大切です。

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