専門医コラム

2016/10/05

カラーコンタクトレンズ

カラーコンタクトレンズ(カラコン)とは、角膜(黒目)に直接接触させて使用するコンタクトレンズにグレーや茶、青などの色彩やデザインを施した医療機器です。

カラコンには、視力補正用カラコン(度入り)と視力補正を目的としない「おしゃれ用カラコン」(度なし)があります。度なしのカラコンは、これまで「つけまつげ」や「かつら」などと同じ「雑貨品」の扱いでしたが、目のトラブルが多く発生したために、おしゃれ用カラコンも度入りカラコンと同じように高度管理医療機器となり、薬事法で品質や販売方法が規制されるようになりました。

2009年11月より、カラコン(度なし)は通常のコンタクトレンズ(度入り)と同じように薬事法上の医療機器として指定されることになりました。

現在、度なしカラコンにおいても、販売業者は都道府県から医療機器販売許可を得る必要があり、一定以上の品質の製品のみを販売許可されています。

カラコン選びに失敗しないためにも、カラコンは都道府県から認可を受けている販売業者や医療系メーカーから購入するようにしましょう。

カラコンは目への負担が大きい!

カラコンは、通常のコンタクトレンズ(度入り)に比べて厚みがあったり、レンズが瞳より大きかったりします。あまり厚すぎたり、また大きすぎるものは目に負担がかかるので、十分に注意しましょう。

度入り・度なしにかかわらず、カラコンの装用時間は1日8時間までとご存知でしょうか? それでもカラコンに慣れるまでには個人差がありますから、初日は1日2時間からはじめて、目の様子をみながら、少しずつ装用時間を調整してください。

しかし、装用時間が長くなると、目の酸素不足は避けられません。酸素不足になると、角膜が弱って炎症などを起こしやすくなるので、十分気をつけてください。

カラコンをしたまま眠らないでください

カラコンをつけたまま眠ってしまうのは1番の酸素不足の原因です。お泊りや夜遊びでカラコンつけたまま眠るようですと、目の障害を作っているようなものです。

角膜への酸素不足が続くと目の細胞が酸欠死してしまい、死んでしまった目の細胞は二度と増えることはありません

私は毎日カラコンをつけている方は、目の老化(特に角膜)を自ら早めているようなもの、と患者さんにお伝えしています。

カラコン使用の注意事項

その他にもカラコンで注意してもらいたいことが以下のように色々とあります。他のソフトコンタクトレンズの使い方とも共通しますが、眼科の検診を受けずにカラコンを購入して、レンズの取り扱いを知らずに使っている方が多いことがカラコン使用者の特徴でもありますので、目の後遺傷害を作らないためにも十分注意してもらいたいと思います。

他の人と共有しないでください。眼への障害につながります。

・洗浄液以外でレンズを洗わないでください。

(水道水やお茶でレンズを洗うという方がいましたが絶対にやめてください!)

・保存液・洗浄液を使いレンズやケース等を清潔に管理してください。

・痛くなったり充血したら、すぐにレンズを止めて直ちに眼科を受診して指示に従ってください。

着け心地が悪かったり視界がぼやけたりする場合は使用を中止してください。

・カラコンを装着したまま海やプールへは入らないでください。

・お風呂に入る際は、レンズを外して下さい。

・粗悪品のカラコンが出回っています。

日本語の説明書が添付されてないなど不十分な商品はおすすめできません。

また、余り知られていませんが、一部のカラコンには重金属が使用されています。そのため病院で一般に行われているMRI検査はコンタクトレンズを外さないと受けられない場合があります。MRI(Magnetic Resonanse Imaging;磁気共鳴画像)検査とは、X線撮影やCTで使用されるX線の代わりに強い磁石と電波を使い体内の状態を断面像として描写する検査です。

体内の水素原子が持つ弱い磁気を、強力な磁場でゆさぶり、原子の状態を画像にします。検査概要として、患者さんにはベッドに仰向けに寝ていただいた状態で磁石の埋め込まれた大きなトンネルの中に入ってもらい、FMラジオに用いられる電波を身体に当て、体内から放出される信号を受け取りコンピューターが体内の様子を画像として表します。

体内の様々な病巣を発見することができますが、特に脳や卵巣、前立腺等の下腹部、脊椎、四肢などの病巣に関しては、圧倒的な検査能力を持っています。

MRIは強力な電磁波の良い応用です。

しかし一部のカラコンは電磁波のアンテナになるため検査時には外す必要があるのです。

流行のカラコンを付けて、スマホを1日中使っている、なんてことはありませんか? 電磁波は成長期の脳細胞に悪影響を与えると言われています。そのためイギリスなどでは子供の携帯電話の使用を禁止しております。カラコンか電磁波をわざわざ集めるアンテナとなり、目の障害のみならず脳への悪影響につながる可能性もあります。

欧米では、携帯電話の電磁波が脳腫瘍の発生につながったという訴訟も起こっています。

ページのトップへ