専門医コラム
2016/10/22
ドライアイの治し方
目の健康に「涙」は欠かせないものです。
涙には目を乾燥から守ったり、角膜へ酸素や栄養を補給したり、きれいに物を見たり、汚れやゴミを洗い流すなどの働きがあります。
涙はほとんど水分なのですが、その水分が蒸発しないように、表面に一層薄く油の層がのっています。水分の分泌そのものが低下したり、その油の質が悪くなることでドライアイが生じます。
《ドライアイの症状》
・目がごろごろする、眼脂(めやに)がでている感じがする(眼異物感)
・まぶたが熱い(眼灼熱感)
・目が乾く
・目が痛い(眼痛)
・目が疲れる(眼精疲労)
・目が不快である、常に目が気になる(眼不快感)
・涙がでる(流涙感)
最近ではドライアイ症状を訴える患者さんの80%以上はマイボーム腺機能不全による、油分が足りないことが原因であるとわかっています。
涙や瞼からの分泌物は血液からの生成液です。アレルギー体質の方では、血液の炎症を生じているため、こうしたカラダの分泌液の質の低下が認められます。
マイボーム腺機能不全は血液が炎症を生じる生活習慣(主として “水” と “食” )が原因と考えられます。
《治療》
対症療法
① まぶたを温める(温罨法)
② まぶたの縁についている油を取り除く(手、綿棒、ティッシュ、タオル)
③ 点眼薬 (ソフトサンティア、人工涙液マイティア、ジクアスなど)
④ 涙点プラグ
⑤ コンタクトレンズを止める
根治療法
- 体質改善治療
対症療法だけで済ませていても、ドライアイの原因となっている体内で生じている問題は解決しないため、目だけでなく全身の成人病予防のためにも、体質検査と治療をお勧め致します。
原因を治すことが治療の一番の近道です。日常生活をまずは見直してください。 すぐに実行できることは、身体の“材料”である、『水 → 純水(蒸留水)へ替える』、『食 → 糖質(炭水化物)、動物性たんぱく、乳製品 を可能な限り減らす』 ことです。さらに専門的な治療をご希望の方は当院のスタッフや医師にご相談ください。