専門医コラム

2016/10/23

コンタクトレンズ着用で進行する眼瞼下垂

眼瞼下垂の患者さんが年々増加しています。当院でも30代〜90歳代と幅広い患者さんの手術を毎週3、4人程治療させていただいております。特に若年層のまぶたの下りは、多くがコンタクトレンズ使用に起因する症状のことが多いです。

今回は、小栗の書籍より、表題の部分を抜粋(一部加筆修正)しご紹介します。

コンタクトレンズ着用で進行する眼瞼下垂

(「生涯視力1.0」を実現する30の生活習慣、28ページより)

コンタクトレンズを長年使用していると「瞼の下がり」が気になってくることがあります。この瞼が下がる状態を、「眼瞼下垂」と呼びます。

眼瞼下垂は、年をとってまぶたの筋肉が衰え、たるみという形で現れることが一般的でした。そのため多くの方はこの眼瞼下垂を老化によるものと考えていますが、コンタクトレンズによる慢性炎症のため、最近は若い人にも起こってきているのです。目がぱっちりと開かなくなってしまうため、美容面で気にする女性は後を絶ちません。 「瞼の下がり」は見かけの問題にとどまりません。実は、開かない瞼をむりやり開けようとして、無意識のうちに身体の各部の緊張を引き起こしてしまうのです。そして、自覚はなくとも自律神経が高ぶりやすくなります。

自律神経が緊張すると、なんとなく疲れたり、イライラしたり、体が冷えやすくなるな ど全身の不具合にもつながります。さらに頭痛や高血圧などの症状も起こることがあるります。 「視力はよくなっているようだが、どうにも頭が重い」「視力が安定しない」「目が重い」 などの症状は、実は体調不良ではなく瞼に問題があったということも少なくありません。

眼瞼下垂が、全身の老化進行に強く関係することも、近年の研究で明らかになっていま す

また、コンタクトレンズの長年使用すると、たとえば 15歳から 50歳まで、 35年間コンタクトを使用し続けたとすると、2週間使い捨てレンズの場合で約3万円/年× 35= 105万円1日使い捨てレンズで約8万円/年 × 35= 280万円にもなります

こうした合併症や経済性を理解すると、レーシックよりもコンタクトの方が危険で経済的に大きな負担となるとい うことがおわかりいただけるでしょう。

アマゾンの「印象の8割は目元で決まる」書籍販売ページ(電子書籍 紙書籍に内容紹介が出ています。こちらも是非ご参照下さい!

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