専門医コラム

2016/12/22

環境ホルモン

環境ホルモンの影響について、前回に引き続きお伝えしたいと思います。今回も環境庁のホームページから以下ピックアップしてご紹介します。

公害

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「内分泌かく乱作用」とはどういったことなのでしょうか?

ホルモンは、合成・貯蔵・分泌され、血流などによって運ばれて必要な場所で作用を発揮し、その後は分解・排泄されます。この「内分泌」の一連の過程に変化を与え、生物にとって有害な影響を及ぼすことを、「内分泌かく乱作用」と呼びます。ですから、「内分泌かく乱作用」には色々な場合があります。ホルモンの合成を阻害するのも内分泌かく乱作用ですし、作用発揮(受容体への結合や遺伝子の調節、蛋白合成などの作用)を邪魔したり、かえって作用を強めたりするのも「内分泌かく乱作用」です。

つまり・・・

「内分泌かく乱作用」とは、生体の複雑な機能調節のために重要な役割を果たしている、内分泌(系)の働きに影響を与え、生体に障害や有害な影響を引き起こすこと、なのです。

"内分泌かく乱作用"はいったい、どんな影響をもたらすのでしょうか?

"内分泌かく乱作用"が関係すると考えられる野生生物の変化はいくつか知られています。例えば、下水処理排水による川魚の性の変化、TBT(水素化トリブチルスズ、さ金網の塗料などに使用される)による海産の巻貝の異常などです。

環境省では、女性ホルモン(エストロジェン)や、合成女性ホルモンがもつ"内分泌かく乱作用"を、メダカを使って確かめることができる試験法を開発しました。この試験法で、化学品についても調べたところ、3つの化学品 (4-ノニルフェノール、4-t-オクチルフェノール、ビスフェノールA)については、内分泌かく乱作用をもつと考えられました。(参照 : 化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND 2005-

また、"内分泌かく乱作用"がヒトに与える影響についても、調査研究が進められました。これまでのところ、かつて医薬品として使われたことがあるDES (ジエチルスチルベストロール)での例を除き、明らかに有害な影響が認められたことはありません。特に内分泌系の一つである生殖器への影響が心配されましたが、はっきりとした結論は出ていません。また免疫系・神経系など、内分泌系と関わりのある体内システムへの影響については、調査や研究が進められている段階です。

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今後の研究が必要とのことですが、環境ホルモンの原因となっているのは、化学物質です。化学物質を大量に摂取しているとは、多くの方は思わないのでしょう。

ところが日々の生活の中で環境ホルモンは、身体の中に取り込まれているといるのです。

例えば、殺菌剤・防腐剤・殺虫剤・農薬・食品添加物・ダイオキシンなど、約70種もの化学物質があげられています。さらに、環境汚染された状態の川や海などからも有害物質が検出されています。産廃処分場の侵出水から、30種以上の環境ホルモンが検出されたという例もあります。

食や水を注意しても、環境ホルモンの影響で身体に問題を起こしている方も多いでしょう。「私はこんなに食べ物や水に注意しているのに病気になるのは何故?」とお悩みの方は、一度身の回りの化学物質に注意されてはいかがでしょうか?

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