専門医コラム
2017/10/03
再びリノール酸問題!
小栗:O チャコーシェルくん:チャコ
再びリノール酸問題!
O: 「もう少し考えると、いっそのこと悪性エイコサノイドの元であるリノール酸をはじめからとらなければいいのではないかと、思いませんか?」
チャコ: 「思うでチャコ!」
O: 「そこで、 7月14日の “かゆみの原因、リノール酸の問題” を思いだしてください。1960年代、つまり半世紀ほど前、動物性脂肪のバターやラードをやめて、植物油やマーガリンにしようという“リノール酸神話”が生まれました。リノール酸にはコレステロールを下げる効果があり、積極的に摂取することを勧められた時代がありました。動脈硬化を予防し、血液をサラサラにする効果があると信じられていました。
その神話は1991年に発表されたフィンランドの研究で、完全に崩れ去ったはずなのです。しかし、今でもその神話が尾をひいているようです。アメリカ国立予防衛生研究所の脂質栄養学の専門家ウイリアム・ランズ教授によると、先進国でのリノール酸摂取は、必要量の10倍にもなっているそうです。
日本人の場合、多少それよりもましですが、日に2グラムで十分なところをその5倍はとっています。現代人はあまりにも過剰のリノール酸をとり過ぎているのです。
先の図からも理解いただけると思いますが、リノール酸からは善玉のエイコサノイドも生成されます。すべてのリノール酸をカットしてしまえば、いいものまでいっしょに失われ、これもバランスが崩れ、健康を害します。しかし、現実はそれ以上にリノール酸を摂り過ぎていることが、やはり問題だと考えられますね。」
チャコ: 「となると、やっぱりチャコが必要とされるでチャコな!」
O: 「また、日本人の動物性タンパク質の摂取量がこの50年間に急激に増えたこともお話ししましたね。それに伴いアラキドン酸の摂取量も増えているはずなのです。」
チャコ: 「7月19日の“動物性たんぱく質の食べ過ぎ!” たまごの食べ過ぎの話も思い出すでチャコ!」
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