専門医コラム

2016/10/27

秋 〜肌の乾燥と睡眠~

東洋医学では、お肌の乾燥は陰分不足によって引き起こされると考えられています。陰分の不足の改善に一番効果的とされるのが睡眠です。

一見普通のことのように思えますが、この睡眠にもコツがあるのです。

ただ寝ればいいかという訳ではなく、睡眠で大切なのは質です。

乾燥に負けないお肌、美容だけではなく病気の予防のためにも、次の二つのポイントを意識してみてください。

日をまたぐ前に就寝する!

皆さんは何時頃布団に入りますか? 面白い深夜番組も多いので、ついつい布団に入る時間も遅くなってしまうのではないでしょうか。あるいは仕事が終わらなくて、気がついたら夜中の12時を過ぎている、という場合もあるかと思います。

東洋医学では夜を陰、昼を陽とし、陰分を効率よく作るには一番陰の強い時間に睡眠をとるといいと考えられているのです。午後10時から午前2時が身体の新陳代謝のためのゴールデンタイムと呼ばれ、この時間は本来寝てるべきとされています。面白いことに東洋医学の考えだけではなく、洋の東西を問わず世界的に一致した概念となっております。

しかしながら、小学生でも午後10時に寝る子供さんが少なくなってきているのが特に都市部での現状ではないでしょうか?

午後10時は無理としても、睡眠をとる時間帯としては日をまたぐ前には布団に入り、夜の深まる時間(1時~3時頃)には寝入っている状態を作るようにお勧めします。・・・この点は私も出来ていないので、自分の反省を込めて、皆さんには良い睡眠を取ってもらいたいと思います。

リラックスしてから眠りに!

寝る前には身体をリラックスさせて、副交感神経優位な状態にしてください。日本人が就寝前に入浴する習慣があることは大変良いことで、寝る前のリラックスに入浴は大いに役立っていると思います。

また、寝る前のリラックスには入浴後のストレッチ&マッサージが有効です。身体が温まった状態で身体をじっくりとのばすことで、筋の緊張が緩和され、身体が緩んだ状態になります。

リラックスした状態では、睡眠も深くなりやすく、効率が良くなります。寝ても疲れが取れない方は、深い睡眠が得られていない可能性が高いのです。

寝る前のケアや、寝る時間の調節を心がけるだけで、お肌の状態のみならず健康状態は変わります。

また、過去のコラムで紹介した、『寝るだけ口テープ法や空気清浄機の活用』は深い睡眠につながりますので、この簡単な方法もお試しされてはいかがでしょうか!

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