専門医コラム
2015/11/09
爪かみ!? 目や身体との関連
爪をどうしてもかんでしまう人がいます。子どもだけでなく、かつてはイギリスの故ダイアナ王妃もマスコミ等で爪かみを指摘されていました。
爪かみは、単に悪癖であると言うだけでなく、様々な身体への問題に繋がりやすいのです。
その爪かみの習慣を治す方法をいくつかご紹介します。
爪かみから感染も
米国カリフォルニア大学デービス校の皮膚科医で、米国皮膚科学会にも所属する研究者が解説。同学会が紹介しています。
この研究によると、爪かみの習慣は子どもの頃に始まり、大人になっても治らないこともあるとのこと。
この習慣は、爪の周囲の皮膚を傷めて、皮膚に痛みを起こしたり、爪の成長に必要な組織に繰り返しダメージを与えたりします。爪の異常の原因にもなります。口の中の細菌によって指に感染を起こしたり、爪から感染を広げて、顔や口まで影響を及ぼしたりする場合もあるのです。慢性的な炎症は、身体の免疫力への影響も懸念され、風邪を引きやすい、身体の発育への影響、アレルギー、目の疾患や発育(近視化等)にも関係すると考えられます。
背景には心の問題も
何故、爪をかむのか、という原因も重要です。様々な心理的原因が考えられますので、心のケアを求めているサインを出している可能性もあります。
なかなかやめられない場合は、必要に応じて医療機関での対応も検討されると良いと考えられます。
マニキュアも効果的
爪かみの習慣を治す方法として、研究グループは、次の項目を挙げています。
・爪を短く切っておく。
・苦みのあるマニキュア液を爪に塗る。
・常にマニキュアを塗る。爪をきれいにしておくと爪かみを防げる。
・爪かみの習慣を他のものに置き換える。例えば、ストレス発散用にボールを手にするといった方法が良い。
・爪かみの習慣の原因を探る。原因が分かれば、回避する方法を考える。
・徐々に爪かみの習慣をやめる。
米国皮膚科学会ではユーチューブ(YouTube)で動画でも説明しています。
日本でも参考にできる内容ですので宜しければご参照下さい。。
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