専門医コラム
2017/01/23
ストレートネック(スマホ首)対策!
これまでお伝えしたように頭痛、肩こりをストレートネックで生じることが多いのです。それはストレートネックによって血行不良を起こすことが直接の原因です。すなわち頭部への血行不良に繋がっているということです。そのためストレートネックは多くの眼疾患の原因ともなるのです。代表例が、ドライアイ、緑内障です。
今回はその対策についてお伝えしたいと思います。
ドライアイなどは、以下のようなちょっとした工夫で症状改善を比較的早く自覚いただけるのではないでしょうか。
ストレートネック(スマホ首)対策!
初期の場合や症状が軽い場合は、首局所のマッサージやストレッチなどで症状が改善する場合もあります。最近ではマッサージ店がチェーン店化してドンドン出店数が増えているほどマッサージ・ブームです。比較的手頃な値段で受けられることもあり、仕事の合間や仕事が終わってから行かれる方も多いのではないでしょうか? その気持ちよさを多くの方が実感されていることと思います。
ところが、ストレートネックは首だけの問題ではありません。なかなか局所的なマッサージだけでは、しばらくすると症状が再発して本質的には解決してくれないことが多くあります。より根本的な解決をはかるためには身体全体の骨格から改善することが必要になります。
今回は、まずは簡単に、いつでもどこでもできるストレッチ、体操をご紹介します。
ストレートネックを改善するストレッチ、体操
慢性的にうつむき姿勢が多いストレートネックの人! 首だけではなく、肩も含めて「肩巻き猫背」になっている場合が多いです。その影響を受けて、肋骨の前面(胸)が固まり縮んでいる状態です。この胸の詰まりに気づいていないことが多く、肩だけを揉んでも改善しにくいのは胸の問題を残しているからです。
従って、体操は、首を上に向くだけのストレッチだけでは不足です。縮んだ肋骨を広げ、巻いた肩を開くという動作そすべて同時に行ってあげる必要があります。
上のイラストのように、両手を後ろに組みます。息を吐きながら、上体をそらしストレッチします。このとき同時に組んだ両腕を上へ持ち上げます。(一連の動作で行ってください。)
その状態のまま、2~3呼吸保持します。この深呼吸も大事で、おへそと恥骨の真ん中あたり(丹田と呼ばれます)までしっかり呼吸を意識してください。
息を吐きながら、ゆっくりと戻り、手をほどきます。
この体操は、無理をせずにゆっくり行ってください
簡単そうな動きですが、猫背などで背筋が伸びにくい人の場合は、かなりきつい動きかと思います。無理に行おうとすると体幹部をネジってしまい、かえってゆがみが大きくなってしまう場合もあります。(その場合は体幹のねじれを改善する方法もありますが、改めて紹介させていただきます)
筋力トレーニングやストレッチなどでは、どの筋肉を鍛えているか、効かせているのかを意識ながら行うことが重要です。また、先に述べたように呼吸を深く丹田から全身に巡らす意識も大切です。この体操の場合も、何のためにそれを行い、どんな効果があるのか! という理論を捉えて行うか、そうでないかで効果は大きく変わります。
あるいは、全身で深呼吸とともに効いている部位を意識していただくことも、良い効果に繋がります。
テレビや雑誌などで、同じような動作をおこなう体操を見かけた人もいると思いますが、効果につなげるためには、意識を持って行うことが大切なのです。
職場でドライアイにお困りの方、仕事の合間に早速行ってください。もちろん、ストレートネックのない方でもオススメです!
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