専門医コラム

2017/11/04

水素水とは

チャコーシェル:C  小栗:O

 

C:「水素水とは、知っているようで知らないような・・・。」

 

O:「水素水とは水素ガス(H2・水素分子)を含む水のことです。

水素水の生成は、水素ガスの溶解や、水の電気分解によって調整できます。また、マグネシウムと水の化学反応でも生成できます。

ここで注意してください。水素分子が水に溶けて水素イオンになることはありません! また水素分子が直接phに影響することもありません

この点がかなり一般に誤解されている部分です。水素“原子”ではなく、“分子”としての水素の効果を医学応用しているのです。」

 

C:「小栗ドクターは水素水を患者さんに積極的には勧めていませんよね。」

 

O:「市販されている“水素水“は余りお勧めしていません。この件は後程説明します。

その水素水ですが、現在、水素ガスを高圧・バブル化して、水に溶存させたタイプと、水を電気分解させて水素分子を発生させて作る水素水が一般に存在しています。繰り返しますが分子状水素(H2)”の身体への効果が発見されて、水素分子を簡単に摂取する方法として“水素水”が注目されたのです。」

 

C:「医学研究より先に、商業的な水素の宣伝が先行した感じもありますね。」

 

O:「残念ながらその通りです。以下のような内容の記事を読まれた方もおられるでしょう。」

” 2016年12月15日、国民生活センターは19社の製品のテストを実施して「容器入り及び生成器で作る、飲む水素水-水素水には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です」という表題のウェブページを公開しました。溶存水素が検出されない製品も存在しました。またそこでは「業界の意見」として19社のうち8社からの質問回答が公開されています。国民生活センターに対する「業界の意見」では、商品の表示の改善を目的とした報道が効果がないと受け取られており報道側にどのように説明したのか、苦情なのか相談なのか割合の明確化、公式の水素濃度の測定方法がない状態ではないか、薬事法では検査の事前通達による企業側のデータの用意や表示の改善を行うが、同センターからは通達がないといった反論も寄せられたとのこと。同ページによれば、うち2社は商品のページやパッケージの商品説明を訂正した事を発表しました。” (Wikipedia より抜粋)

 

C:「つまり、”水素水” と名前を付けることができる基準がなく、販売規制もなく野放しと言うことですね!」

 

O:「水素が溶存しておらず、電気分解で金属イオンが溶け出しているような ”混濁水" を飲むよりは、”蒸留水” を飲む方が、遥かに安く健康に貢献すると思います!」

 

 

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おぐりクリニック (滋賀、長浜イオン西隣)

 

 

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