専門医コラム

2015/09/09

ワインを飲んだ直後は歯磨きやめよう、ワインの酸が歯の「天敵」!

秋の夜長の時期! 夜、ワインでも飲んでほろ酔い気分で床に入ろうという方も多いのでは。飲んでから歯磨きしようと思っている方は要注意です。ワインに含まれる酸が歯の表面をおおうエナメル質にとって「天敵」になると報告されました。

数分で歯を弱くする可能性があり、ワインを飲んだ後の歯磨きは避けた方が良さそうです

•••おぐり近視眼科、名古屋院のある栄、錦地区には魅力的なワインの飲める素敵な店も多いのですが!? ワインを飲んで眼科受診が必要になった場合、歯科をご紹介する必要があるかも知れません。

ワインで乾杯

ワイン試飲のプロが危ない!

オーストラリア、アデレード大学歯学部の研究グループが、歯科の専門誌であるオーストラリアン・デンタル・ジャーナル誌で2015年3月24日に報告しました。

研究グループは、ワインテイスター(ワインを試飲して味を確かめる人)のようにワインを短時間口に含んで、それを複数回繰り返してもらう実験を行いました。ワインに含まれる酸にさらされると、どのような影響がでてくるか歯の変化を調べました。

Ranjitkar S et al. Acid poses rapid risk to wine tasters’ teeth. Australian Dental Journal. 2015 Mar 24.

http://www.adelaide.edu.au/news/news76962.html

10回の試飲でエナメル質が軟質化

その結果、ワインの1分の試飲を10回繰り返しただけで一般的に酸に弱いとされる歯のエナメル質が軟らかくなると分かりました。酸蝕(さんしょく)と呼ばれる現象が起こったのです。影響を受けた歯はワインに含まれる酸に数分だけさらされただけですり減りやすくなってしまいました

「1日に20回から150回はワインの味見をするプロのワインテイスターやワイン製造担当者、ワインの品評会の評価者など、口腔衛生にとって大きなリスク」と研究グループは指摘しました。

ミネラル補給を

試飲する前に、カルシウムをはじめ、ミネラルを補給するのが良いとのこと。試飲後は歯が軟らかくなっている可能性があり、水で口をゆすぎ、歯磨きをする際には、練り歯磨き粉を指に乗せて指で歯を磨くのが必要と報告しています。

軟らかくなっている歯のブラッシングはエナメル質を損傷する恐れがあると注意を促しています。

歯に問題を起こすと、目に近い部位から目に問題を起こしやすくなる事は用意に推測出来ます。眼科疾患との関連、目の為にも、口腔内ケアは重要です!

過去の配信もご参照下さい ⇒ デンタルインプラント(人工歯根)と眼疾患

 

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