専門医コラム

2016/07/10

夏を乗り切る食材

以前にもご紹介した陰陽五行説

東洋医学では自然の現象を長い間の観察より5つの事象に分類して物事を考えてきました。この考え方を陰陽五行説といいます。時代によりその理論が細かい点で修正されてはいますが、あまりこだわらず全体をとらえることが東洋医学の理論の理解につながると思います。

眼科的にも、目は身体の一部ですから当然陰陽五行説を理解することは、眼科での疾患治療にも役に立ちます。

夏の特徴

高温多湿という日本の気候は、日本人の体質にも際立った特徴を与えています。島国の日本人は湿邪に侵されやすく、水分の排泄が悪くなり、体内に余分な水分をかかえ込んでしまう問題を起こしやすいです。漢方ではこのような水分過剰な状態を水毒証(すいどくしょう)といいます。水ぶくれ、むくみやすさ、と捉えてもらうと良いかと思います。

夏の臓器は「心」。夏は心の不調を気を付けましょう。汗により体内の潤いやエネルギーを消耗すると、動悸や息切れ、疲労などの不調が。血もどろどろになり、血管のつまりや血流の悪さを引き起こすことに繋がります。

そろそろ梅雨が明けると本格的な夏の到来です。夏は太陽の季節。一年中で最も体力を消耗する季節となりますので、そのための身体の準備が必要です。

アンチエイジングにも効果 夏を乗り切る野菜

名古屋では最高気温35℃ 越えが始まりました。

熱帯夜も続くようになると、ついつい冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎで、胃腸の調子を崩しやすくなる時期です。水毒症の原因にもつながります。

美容にも健康にも良いとされるモロヘイヤのネバネバ成分「ムチン」には、血糖値の上昇を抑えたり胃壁を保護してくれたりする働きがあり、消化不良や食欲不振を防いで胃腸のトラブル予防に繋がります。

エジプト生まれの「モロヘイヤ」は、アラビア語で「王様の食べる野菜」という意味があり、クレオパトラも愛した野菜とも言われています。

その名にふさわしく、とても栄養価の高い野菜です。

ミネラルやビタミンを多く含み、活性酸素を抑える効果が期待できるカロテンが、野菜の中でもトップクラス! 細胞の老化を遅らせてくれる、アンチエイジング食材でもあります。

また、カルシウムも多く含まれますから、イライラ、ストレスの多い方にもオススメです。

カンタン常備野菜の作り方

このモロヘイヤ、柔らかい葉を茹でて刻んでおくだけで、常備菜として使えます。

鍋に少々の塩を加え沸騰させた湯でさっと茹でて水を切り、細かく刻んだら完成です。

あとはお好みで鰹節と麺つゆを混ぜてお刺身とカルパッチョにしたり、豚しゃぶのソースにしてみたり、お豆腐の上に乗せても美味しいです。

たまごとお醤油に合わせても美味!

これをごはんの上に乗せれば、手軽に栄養価の高いTKG(たまごかけごはん)の出来上がりです。TKG好きの子供さんは多いので、これなら子供さんにも食べてもらえそうですね。

お茶漬けにしてもオススメです。

夏も本番にはリンゴ!?

今の季節特に気になるのが日焼けによるシミ・そばかすといった肌トラブルではないでしょうか?

そんな紫外線対策にもぴったりなのが、実はリンゴです。

リンゴにはリンゴポリフェノールの抗酸化作用で、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の過剰生成を抑制し、紫外線をカットする作用もあるため、肌が気になる女性にとって(本当は男性にも大切ですが!?)美白効果も期待できます。

また、リンゴに含まれるペクチンは「アップルペクチン」と呼ばれ、食物繊維が豊富で、腸内の善玉菌を増やす効果があるので整腸効果も期待できます。

ペクチンはゲル化作用もあり、水っぽい便を固めてくれるため、下痢にも便秘にも効くと言われています。

リンゴは朝食に摂取すると良いです。

寝ている間に失われた水分を補うことができ、さらにリンゴの糖分はすぐにエネルギーに変わるため、身体や脳の目覚めに適しています。

生のリンゴには酵素が多く含まれているため、一日の始まりに摂ると消化機能や代謝機能が活発になります。朝は忙しくてなかなか時間が取れない方もいるかもしれませんが、リンゴスムージーは切って混ぜるだけなので、ぜひ取り入れて、夏の紫外線に負けない身体にお役立てください。

但し、残留農薬には要注意! 特に皮ごと食べる場合は、食べる前のホタテカルシウムパウダーでの洗浄をオススメします。

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