専門医コラム

2017/04/16

糖尿病 炭って何?

炭が糖尿病をはじめとして様々な病気のお役に立つと、繰り返し述べてきました!

でもそもそも、炭って何でしょうか?

「炭」って何だろう?

木をはじめとした通常の植物の組織は「セルロース」で構成されます。セルロースは多糖類の一種で、炭水化物です。炭水化物とは主に「炭素(C)」「水素(H)」「酸素(O)」で構成された複雑な化合物です。これに火をつけると、空気中から酸素を取り込んで「二酸化炭素(CO2)」と「水(H2O)」に変化します。

炭水化物が炭素+水素だけでなく酸素も含んでいるということは、「半分燃えた」状態であるとも言えます(酸素が足らず不完全燃焼状態)。ここで、何かの方法で炭水化物から酸素を追い出すことが出来れば、残った物質はより純粋な熱源となります。

この状態に対して、外部からの空気を遮断した状態(蒸し焼き)で熱を加えます。炭水化物は500度程度の温度で分解します。しかし、外部からの酸素流入がなく、主に内部の物質のみで再結合を行います。水素は炭素より遥かに反応性が高く、主に酸素と水素のみで反応が進行し、どんどん炭素が余っていきます。結果として出来るのが、ほぼ炭素のみで構成された物質です。

これが「炭」なのです! 炭素の塊と言えます。

木材を燃やすと・・・

実は、この反応は普通に焚き火を行っても見られます。キャンプファイヤーなどで木材を燃やすとどうなるでしょうか?

炎が尽きたあとでも黒くなった木材が静かに赤く燃え続けます。あなたも見たことがあると思います。

これも同じ反応が起こった結果で、勢いよく火が燃えているために外部からの酸素流入が追いつかず、余った炭素が後からゆっくり燃えているのです。

参考ですが、純粋炭素は燃えても炎を出さず、赤く光りながら表面だけで静かに燃え続けます。基本的に炎というのは実は水素が燃えており、燃えている水素を炎として見ているのですね。

昔、炭作りが行われてきたのは、エネルギー効率でなく運搬効率のためです。山間部で得られた燃料用の木材をそのまま都市部に運ぶと大変ですが、炭にすれば軽くなり、重量あたりのエネルギーは高くなります。木材を得られる場所で炭作りも行えば「運搬」するために非常に効率が良かったのです。

化学的には、炭作りの過程で、セルロースという複雑な化合物から酸素・水素を落とす反応をします。この反応を経て、炭の構造は分子レベルの非常に複雑な多孔質物質となります。この多孔質の組成が触媒反応となり、脱臭や水質改善等の様々な効果が得られるのです。また、炭作りの過程で木材に元々あった水素と酸素は、水という形で排出されますが、この水に木材の内部成分が溶け出し、「木酢液」が生成されます。この木酢液もいろいろな効果があり、生活に活用されている方も多いことでしょう。

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